紙のDM(ダイレクトメール)は個人向け・法人向けを問わず、リアルの媒体として直接送り先の手元に届くため高い訴求力を持っています。
宛先が記された現物の「手紙」であることから、開封して中身を読むという行動を喚起しやすいツールであるともいえます。
そのためにはDM自体のデザインや内容はもちろんですが、十分な効果を上げられるように送付先リストの質を高めることも重要です。
本記事では特に法人向けDM施策のご担当者で、リスト作成の方法をリサーチされている方向けにその方法を解説します。
リストの収集方法やその質を上げるためのポイントも合わせてチェックしていきましょう。
DMの成功率を上げるにはリストが重要
販促やマーケティングの施策として有効なDMですが、その成功率を上げるためにはいくつかの要素があります。
以下、代表的なものを4例挙げてみましょう。
1つめは「デザイン」です。手元に届いた時に思わず開封して中身を確認したくなるような、クリエイティブ面での工夫は必須の要素です。
2つめは「キャッチコピー」です。開封の前後でよく目に付く箇所に印象的なキャッチコピーを仕込むことで、DMを受け取った人の興味を喚起します。
内部リンク:DMで惹きつけられるキャッチコピーを作る9つのポイント
3つめには「発送のタイミング」があります。DMの内容が受け取った人にとってメリットとなる場合には、そのタイミングが重要です。
内部リンク:DMの効果的なタイミングはいつ?個人・法人の違いや4つのコツを解説
そして4つめに「ターゲット」が挙げられます。どういった層に狙いを絞ってDM施策を打つかという戦略に関わる部分であり、その成否の鍵を握るのが良質なリストの存在です。
次にDM施策用のリストを収集する方法について見ていきましょう。
DM送付リストの収集方法3つ
DM送付リストの収集には大きく分けて3つの方法があります。
手作業で収集する方法、リストを購入する方法、リスト作成ツールを使う方法です。
以下、それぞれについて詳しく解説します。
1.手作業で収集する
まず、手作業でDM送付先リストを収集する方法を見てみましょう。
手間はかかるものの、確実かつ比較的着手のハードルが低い代表例5つを挙げました。
名刺
法人では営業活動の際、名刺を交換することが一般的です。
蓄積されたそれらの名刺には個人名だけではなく当該企業の部署や連絡先が記されていることも多いため、これを元にリストを作成することができます。
リスト化する際には、該当する人物の所属する企業が想定するDM送付に適切かどうかを検討することが重要です。
メールの履歴
法人のメールアドレス宛てには、日常的に多くのメールが届きます。
取引先だけではなく営業などのビジネスメールでコンタクトを試みてくる企業も含まれていることがあり、こうしたメールの履歴からDM送付先リストを作ることもできます。
もちろん過去に商取引があった相手先もリストアップ可能なため、普段からメールを送受信している法人の連絡先を整理しておくとよいでしょう。
企業のWebサイト
DM送付を試みたい企業のWebサイトを確認し、そこからリストを作成するといった方法もあります。
一般的な企業であれば問い合わせのフォームをサイト上に設けているか、本社や支店、営業所などの所在地や連絡先を掲載しています。
地道な作業ではありますが、こうした情報を集めてリストを作ると情報の正確性が高く、なおかつ新たに費用が発生しないのが大きなメリットです。
書籍や情報誌
「四季報」や各業界専門の業界紙などからリストを作成することもできます。
これらの専門誌には多くの企業情報が寄せられており、DMの送付を想定する業種などを絞ってリストアップするのに適しています。
Webサイト同様、オープンな場での開示であり、より専門性の高い情報発信の媒体であるため、DM施策のターゲティングにおいては有効な手段の一つです。
既存顧客リスト
自社が保有する既存顧客リストを活用するのも効果的な方法です。
この場合の既存顧客にはいわゆる休眠顧客も含まれ、この方法によるリスト作成はこうした層にアプローチする機会としても有意義であるといえます。
また部署間で改めて情報を共有するなど、社内の領域を横断してDM送付先をリストアップする試みも有効です。
2.リストを購入する
DM送付先のリストを収集するには、専門の業者が販売している商品としての顧客リストを購入するという方法もあります。
正式かつ合法的な手続きを経て入手した企業情報をまとめたもので、件数あたりの価格やあるいは月額利用のサブスクリプションなど多様なサービスが展開されています。
リスト購入で注意すべき点は、販売されているのが違法に作成されたものではないことをよく確認することです。
重大なトラブルを招かぬよう、適切なリスト販売業者の選定が重要です。
3.営業リスト作成ツールを使う
営業リストの作成用に、専用ツールを提供しているサービスサイトも数多くあります。
従量課金や月額定額プラン、あるいは件数やリストの生成パターンによって費用体系はさまざまですが、膨大な数の企業情報を集積したツールで任意のリストを作成することが可能です。
中には期間や機能を限定して無料で利用できるものもあり、段階的にリスト作成を試みて効果をモニターするといった使い方もできます。
ツールによっては企業名と所在地のみならず、設立年月日や売上、資本金や従業員数など詳細なデータを提供するものもあります。
またエリア単位のような広範囲で対象を捉えるサービスもあるため、活用すれば自社のDM送付用リスト作成の選択肢が増えるでしょう。
DM送付リストの質を上げるポイント3つ
DM送付リストの作成において重要なのは、リストの「質」です。必ずしもデータが多ければよいというわけではありません。
以下に特に重要な3つのポイントをご紹介します。
1.重複しないように整理する
DM送付リストでは、データが重複しないよう整理することが重要です。
同じ会社の情報が二つ以上リストに載っていたとして、もしそれに気付かず同一のDMを送ってしまうと情報管理への信頼性が損なわれる恐れもあります。
また同一企業であっても支店や部署、海外拠点など複数の連絡先があることは珍しくないため、これらを適切に取り扱う必要があります。
仮に違う企業であると誤認して一社の複数部署に同一のDMを送った場合、内容によるとはいえやはり「数打ち」の印象は拭えません。
そうなってしまうと信頼性に欠けた印象にもなりかねないため、データの重複を避けるようリストの整理を実施しましょう。
2.セグメントをする
DM送付リスト用に企業情報を収集しても、ただ並べるだけでは十分な効果を発揮するとはいえません。
五十音順やアルファベット順に検索性を持たせて並べるのはもちろん、各企業をセグメントに分けて管理することをおすすめします。
各業種や事業規模、あるいは展開エリアごとに分類するなどその方法はさまざまです。
こうしてリストをセグメントすることにより、DM送付の際にターゲティングをよりスムーズに行うことが可能となります。
3.情報は最新にする
DM送付リストに収集した企業情報は、常に最新の状態になるよう更新することが重要です。
企業の連絡先や所在地は変更されるケースもあり、支店や部署の名称変更や統廃合、あるいは新設なども想定されます。
既に存在しない支店・部署や旧名称に宛ててDMを送付した場合、十分に送り先企業の情報を取得していないと判断されてしまいます。
またそうした場合には送ったDMが無駄になることから、費用面と信用面を含めて二重の意味で大きなロスです。
このようなことから、DM送付リストの企業情報を更新する作業は重要課題の一つと捉えましょう。
内部リンク:リストクリーニングとは?メール配信リストを整理するメリットや方法を解説
まとめ
法人向けを中心にDM送付リストの収集方法や質を上げるためのポイントを解説しました。
紙のDMはリアルでのツールとして相手の手元に届くため高い開封率を示しますが、問題はそれが具体的な行動喚起につながったかどうかをトレースする方法です。
「DM+」では顧客ごとのDMに固有のQRコードを添付し、送付後のトラッキングができるサービスを展開しています。
これによりDMを受け取った後にどういった行動をとったか、あるいはそれをきっかけとして商品の購入やサービスの利用に至ったかをモニターすることも可能です。
DMを利用した販促・マーケティング施策をご検討の方は、ぜひDM+にお問い合わせください。