【法人向け】DM便の追跡サービスの効率的な利用法とは? 注意点なども合わせて解説

DMのお役立ちコラム

【リード文】

販売促進を含むマーケティングにはさまざまな方法がありますが、中でも情報発信は重要なアプローチの一つです。

EメールやSNSなどのWeb媒体が浸透していますが伝統的な紙のダイレクトメールは高い開封・閲読率を誇り、本人宛てで75.4%の数値を示しています。(※)

このことからDM送付は強い訴求力を持つといえ、積極的に導入したい施策の一つです。

本記事ではDMサービスの例を挙げ、効果的にDMを送るためのポイントを解説します。

※出典:一般社団法人 日本ダイレクトメール協会 研究開発委員会編. 「DMメディア実態調査2022」. 調査報告書要約版.  https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2023-000026.pdf,

(2023-6-8).

DM発送で利用できるサービス一覧

以下にDM発送で利用できる大手のサービス4例について、概要を一覧表にまとめました。(2023年6月時点)

サービス名運営会社対応可能サイズ対応可能重量料金配達の目安追跡可否サービスの特長
クロネコDM便ヤマト運輸株式会社・3辺の合計60㎝以内 ・最長辺34㎝以内 ・厚さ2㎝以内1㎏以内一冊あたり上限税込167円(ケースごとに価格提示:全国一律料金)・400㎞圏内:翌々日 ・400㎞圏以上:4日後可(12桁の追跡番号を使用。状態は「発送」「投函完了」「返品」の3種)・ポスト投函可 ・営業所への持ち込み可 ・集荷可
飛脚メール便佐川急便株式会社・3辺の合計70㎝以内 ・最長辺40㎝以内 ・厚さ2㎝以内1㎏以内上限税込325円(1㎏以内)3~4日可(ただしwebでは不可。担当営業所に電話確認)・ポスト投函可 ・荷受人不在でも配達可 ・CD・DVD等電磁的記録媒体の配達も可
飛脚ゆうメール佐川急便株式会社・縦34㎝以内 ・横25㎝以内 ・高さ3㎝以内3㎏以内上限税込456円(3㎏以内)5日程度(一般郵便物のお届け日数プラス3日程度)不可・個人への配達 ・郵便物として配達 ・CD・DVD等電磁的記録媒体の配達も可
JPMDゆうメール株式会社JPメディアダイレクト厚さ3㎝以内3㎏以内要問い合せ2~3日(土・日・祝日を除く)ゆうメールにはなし。ただし配達に関する対応窓口としてコールセンターの設置が可能最低発送通数50,000通

クロネコDM便

ヤマト運輸株式会社(以下、ヤマト運輸)のクロネコDM便は、補償の必要があるものや手紙・請求書などの信書を送ることはできません。

さらに通信販売やオークションの商品など売買に関わるもの、荷受人の希望による試供品・サンプル品も発送できないことを把握しておきましょう。

また郵便私書箱宛てには配達不可であり、配達の曜日・日時も指定できない点にも注意が必要です。

※参考:ヤマト運輸株式会社. 「クロネコDM便」https://business.kuronekoyamato.co.jp/service/lineup/dmbin/,

(2023-6-28).

飛脚メール便

佐川急便株式会社(以下、佐川急便)の飛脚メール便は法人向けのサービスで、対応可能重量によって料金が異なります。

また信書・現金・小切手・再発行困難および再生不可能なものや、危険品・貨幣・有価証券および代替品のないものは送れないことに注意が必要です。

先に述べた上限の重さと金額を含め、以下にその段階ごとの数値を表にしました。

サービス名対応可能重量料金(税込)
飛脚メール便300g以内168円
600g以内220円
1㎏以内325円

※参考:佐川急便株式会社. 「飛脚メール便」https://www.sagawa-exp.co.jp/service/h-mail/,

(2023-6-28).

飛脚ゆうメール

佐川急便の飛脚ゆうメール便は個人向けのサービスで、対応可能重量によって料金が異なります。

また飛脚メール便同様に信書・現金・小切手・再発行困難および再生不可能なものや、危険品・貨幣・有価証券および代替品のないものは送れないことに注意が必要です。

先に述べた上限の重さと金額を含め、以下にその段階ごとの数値を表にしました。

サービス名対応可能重量料金(税込)
飛脚ゆうメール200g以内115円
500g以内168円
1㎏以内299円
2㎏以内330円
3㎏以内456円

※参考:佐川急便株式会社. 「飛脚ゆうメール便」https://www.sagawa-exp.co.jp/service/y-mail/,(2023-6-28).

JPMDゆうメール

株式会社JPメディアダイレクト(以下、JPメディアダイレクト)のJPMDゆうメールでは信書を送ることはできませんが、ダイレクトメール・カタログ・会報誌・試供品(サンプル)といった不特定多数に向けた内容物の発送が可能です。

またオプションサービスとして未着状況のデータ化や、不達配送物の溶解処理にも対応しています。

※参考:株式会社JPメディアダイレクト. 「JPMDゆうメール」 https://www.jp-md.co.jp/dm/yu_mail/,(2023-6-28).

追跡サービスのあるDM便を利用するメリット

DM便には配送状況を確認できる「追跡サービス」が付与されたものもあります。

宅配便でよく見られる機能ですが、このサービスがあるDM便を利用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

以下に代表的な2例について見てみましょう。

DMが到着したタイミングが分かる

DM便の追跡サービスを利用すると、送り先にDMが到着したタイミングを知ることができます。

モニタリング状況は各サービスにより異なるため投函までしか確認できないものもありますが、マーケティング施策においてはこの到着タイミングの把握が重要です。

それというのもDMを送るのは何らかの情報提供や宣伝など、最終的には購買行動喚起を目的とする場合が多く、販売促進の一環であるためです。

DM単体でその目的を果たせる場合もありますが、さらにフォローコールなどと複合して販促効果を高めるという手法も取られています。

つまりDMが到着したタイミングを見計らって直接アプローチをかけ、より強く通知の内容を印象付けるとともに次の段階へと行動を喚起するといった運用が想定され、無駄な架電の削減にも効果的です。

またDMにWebサイトの専用ページURLを記したり遷移用のQRコードを貼付したりして、到着したタイミング以降にアクセスがあるかどうかをモニターするという使い方もできます。

このように送ったDMが相手先に到着するタイミングを計れることが、追跡サービスが持つメリットの一つです。

宛先との紐づけが簡単

DM便の追跡サービスは、宛先との紐づけを簡単に行えることも大きなメリットです。

ヤマト運輸のクロネコDM便を例に見てみましょう。

クロネコDM便では送付したDM一通ごとに追跡番号が付与されるため、配達状況をピンポイントで確認することができます。

これを事前にDM送付リストと紐づけしておけば、追跡や検索を容易に行うことが可能です。

クロネコDM便での追跡状況は「発送」と「投函完了」の2種類のみで、最大10件までの配達状況を確認できますが届け先の名前や住所は表示されません。

そこで送付先リストに追跡番号を紐づけ、どの届け先に送ったどのDMがどういった配達状況であるかを確認するのが基本的な運用法です。

これにより配達状況を個別に検索できることはもちろん、宛先不明などで戻ってきたDMなどの不達情報の管理が可能となるのも大きなメリットとなります。

またクロネコDM便では送付リストと送り先情報との紐づけができていない場合、サービスセンターに問い合わせることで追跡番号(お問い合わせ番号・DM番号)を確認することが可能です。

※参考:ヤマト運輸株式会社. 「クロネコDM便」https://business.kuronekoyamato.co.jp/service/lineup/dmbin/,

(2023-6-28).

追跡サービスを利用してDM便を送る際の注意点

DM便の追跡サービスに関するメリットを見てきましたが、注意すべき点もあります。

サービスの決まりや仕組みによる部分も大きいため、十分把握した上で利用することが肝心です。

以下にDM便の注意点を3例挙げました。

追跡履歴が見られる期間には限りがある

DM便の発送や投函といった配達状況をモニターできる追跡サービスですが、その履歴には閲覧期間が設けられています。

例えばヤマト運輸のクロネコDM便であれば90日間と定められており、飛脚メール便と飛脚ゆうメールを展開する佐川急便の輸送状況確認は出荷より60日間です。

ただし飛脚メール便と飛脚ゆうメールはweb上での追跡ができないため、担当する営業所に直接電話で問い合わせる必要があります。

販促やマーケティングでDM便を用いる場合には配送状況は重要なデータとなり得るため、別途記録を取るなどの措置が望まれます。

※参考:ヤマト運輸株式会社. 「クロネコDM便」https://business.kuronekoyamato.co.jp/service/lineup/dmbin/,

(2023-6-28).

※参考:佐川急便株式会社. 「飛脚メール便」https://www.sagawa-exp.co.jp/service/h-mail/,

(2023-6-28).

※参考:佐川急便株式会社. 「飛脚ゆうメール便」https://www.sagawa-exp.co.jp/service/y-mail/,(2023-6-28).

地域によっては最終ステータスが「委託先引渡」になる場合がある

DM便のサービスによっては、追跡情報の最終ステータスが「委託先引渡」で止まる地域がある点にも注意が必要です。

これはサービスによっては配送を日本郵便株式会社(以下、日本郵便)に委託するケースや地域があるためで、送り先への正確な到着まではモニターできないことを意味しています。

例えば飛脚ゆうメールは最初から日本郵便に配送を委託しており、クロネコDM便では2021年から北海道(道北地区)・福島・山形・富山・福井・静岡(東静岡地区)・奈良・香川・山口・鹿児島で日本郵便が配達を請け負っています。

※参考:ヤマト運輸株式会社. 「クロネコDM便」https://business.kuronekoyamato.co.jp/service/lineup/dmbin/,

(2023-6-28).

※参考:佐川急便株式会社. 「飛脚ゆうメール便」 https://www.sagawa-exp.co.jp/service/y-mail/,(2023-6-28).

受け取った後の顧客行動までは分からない

上記のとおり、DM便の追跡サービスでは発送や出荷、ポストへの投函といった大まかな動きは捉えられるものの、受け取った後の顧客行動までは分かりません。

つまりDMを受け取ったからといって必ずしも顧客が読んでくれるとは限らず、どのように活用されたかをモニターするには限界があります。

このように、追跡サービスでできる範囲のことを正確に把握しておくことが利用のポイントです。

DM便を送付した後の顧客行動を知る方法

調査データから読んでもらいやすい媒体であるといえるDM便ですが、重要なのはその後の具体的な顧客行動の成果です。

受け取ったDMを読んで実際に商品やサービスを購入・利用してくれたのか、あるいはそもそも読まれなかったのかということは見えにくい部分です。

大まかなパターンとしては、DMを①読まずに廃棄・②読んだが廃棄・③読んでサイトにアクセスしたが利用なし・④読んで購入に至る、の4つに分類できます。

  1. ②に関しては顧客からの申告やアンケート調査がない限りは分かりませんが、③④

についてはDM本文に専用WebページのURLを記載したり、QRコードを貼付してそれらからのアクセスを集計したりといった方法でモニターが可能です。

また何らかのキャンペーンであればDM本体をクーポンとしたり、受け取ったDMをある種の引換券として機能させたりすることで顧客行動を把握できます。

このように、効果測定のための仕組みをDMに設けるなど顧客の行動喚起率を計測する工夫がポイントとなります。

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まとめ

紙のダイレクトメールを送ることができる、DM便の各サービスについての概要とメリット、注意すべき点などをまとめました。

現在はWeb広告全盛の時代ですが、依然として現物の手紙として届くDMは高い開封・閲読率を誇る、顧客に「読んでもらえる」情報媒体であるといえるでしょう。

ただし特有の制約があることや効果測定のためには専用の導線を設ける必要があるなど、一定の工夫が求められるツールでもあります。

販売促進やマーケティング施策に有効な分析型DMを提供する「DM+」では、顧客ごとのDMに固有のQRコードを添付し、送付後のトラッキングができる「ユニークQRコード作成サービス」を展開しています。

これによりDMを受け取った後にどういった行動をとったか、あるいはそれをきっかけとして商品の購入やサービスの利用に至ったかをモニターすることも可能です。

紙DMを利用した販促・マーケティング施策に、ぜひご活用ください。

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