DMとQRコードは相性抜群!メリットと活用術を解説

DMのお役立ちコラム
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BtoBBtoCの営業手段として、改めて価値が見直されつつあるDM(ダイレクトメール)。一般的な電子メールの開封率が2割(※1)と言われる中、DMの開封率は8割(※2)を超えると言われ、読者により確実に情報を届けることが可能です。しかしDMは効果測定をしにくい難点があります。電子メールならサイトに誘導して読者の行動をさまざまなツールを通して知ることができますが、DMの場合は難しいのが現状です。

そんなとき、DMQRコードを印刷して送るのがおすすめです。より詳細な顧客分析ができるだけでなく、DMの効果を高める・自社で展開しているSNSWebサイトとの相乗効果が期待できます。今回は、DMQRコードを組み合わせるメリット・デメリットを解説した上で、DMQRコードを組み合わせた活用術についても解説します。「DMの効果がイマイチ出ない…」と悩んでいるなら、ぜひ参考にしてみてください。

(※1)業種別・地域別(国別)平均メール開封率レポート【2022年版】

(※2DMメディア実態調査2021

DMの開封率は70%以上!新規顧客獲得・リピート率アップに効果的

DMとはダイレクトメールの略語です。紙媒体・電子メールどちらも指しますが、今回は紙媒体のダイレクトメールをDM、電子メールはそのまま電子メールと呼称します。

そもそもDMに効果はあるのか、疑問に感じている人もいるかもしれません。一般社団法人日本ダイレクトメール協会が公表した「DMメディア実態調査2021」では、DMの開封率は79.5%ということが明らかになりました。つまり、約8割の人がDMを読んでいるということになります。

メルマガの開封率が約2割程度と言われていることを考えると、非常に高い数値だと言えるでしょう。また行動喚起率(開封後に何らかのアクションを行ったかを指す指標)は、21.0%。具体的には、「ネットで調べた」が8.0%、「来店した」が1.8%、「購入した」が3.4%と、実際に行動につながっていることもわかります。

デジタル化が一層進む中で、アナログな手段であるDMの効果は依然として高いことがわかります。DMは電子メールと異なり、視覚的に読者に訴えることができます。QRコードと組み合わせることで、DMの紙面は情報を絞って、詳しく知りたい人はQRコードに、と誘導することも可能です。DMQRコードを組み合わせることで、高い開封率を活かして、より効果的に読者にアプローチすることができます。

出典:DMメディア実態調査2021|一般社団法人日本ダイレクトメール協会

https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2022-000021.pdf

QRコードをDMに入れるメリットは?

ここからは、DMQRコードを入れるメリットについて解説していきます。メリットは次の4点です。

・「DMそのもの」を効果的にみせられる

・より詳しく知りたい人にもアプローチできる

・顧客のより詳細な動きを理解できる

・簡単に導入できる

それぞれ詳しく解説していきます。

DMそのもの」を効果的にみせられる

DMQRコードを組み合わせる一番のメリットは、DMQRコード遷移先のWebサイト両方の効果を高めることができる点です。

DMに読者の知りたい情報をすべて詰めるとなると、冊子を用意したり、パンフレットを用意しなければなりません。しかし冊子やパンフレットはチラシよりもコストが高くなってしまうデメリットがあります。そこで、さまざまな情報をターゲットに提供する良い手段として、QRコードでのWebサイトへの誘導が挙げられるのです。

QRコードを読み込んでWebサイトに訪問してもらうようにすれば、DMは読者への訴求をメインにすることができます。DMに掲載できる情報は限られています。また、ときには情報を省かないと、情報が多すぎてユーザーの読む気を奪ってしまう可能性があります。情報をQRコードを読み込んだ先のWebサイト・DMに分けることで、DMは画像や見出しといった、インパクトのある情報を中心に構成することが可能です。

より詳しく知りたい人にもアプローチできる

QRコードをDMに載せWebサイトへ誘導することによって、サービスをより詳しく知りたい方へのアプローチが容易に行えるようになります。例えば金融系なら金利や契約の条件、BtoB商材なら料金プランやオプションの説明など、DMでは伝えきれない内容も提供できます。

他にも、ユーザーにとって一番近い店舗をマップで表示させたり、コンバージョンへつなげる導線として申し込みフォームに遷移させるといったことも可能です。

またWebサイトを作成するとなると、Google等の検索エンジンから人の流入を増やす施策(SEO)への理解が必要になります。もちろんサイト作成のノウハウや、SEOに対する基本的な理解は必須ですが、QRコードからWebサイトに遷移させる場合、SEOの知識はある程度で十分です。

Webサイトを作成するノウハウがないという人は、QRコード先をSNSにするのもおすすめです。もちろん相性はありますが、飲食店やサロンなどのサービスは、SNSでも十分ユーザーが知りたい情報を届けられるでしょう。

顧客のより詳細な動きを理解できる

DMの効果を測定する方法はさまざまですが、詳細な動きを分析するのは難しいです。DMの効果測定の手段としては、次のようなものが考えられます。

DMにクーポンを添付して、回収できたクーポンの数から効果を測定する

・申し込みの際にアンケートをとる

DMの施策を打つ前・打つ後を比較する

いずれの方法を用いても、測定できるのは商材の購入やサービスの申し込み、来店など、DMによるコンバージョンです。

一方でQRコードを使用すると、以下のようなターゲットの動きを計測することが可能です。

・ターゲットがQRコードを読み込んだかどうか

・ターゲットがQRコードを読み込んでからWebサイト内でどのような行動をとったのか

 ※Webサイト内の行動パターンの解析にはWebサイト内での設定が必要です

つまり、コンバージョンまでのターゲットの動きを把握することができるのです。

Webサイトに遷移してからは、さまざまなアクセス解析ツールを使用することができます。ページの滞在時間等を分析して改善することで、よりDMの効果を高めることができるでしょう。

また、現在は「個別QRコード」を作成できるサービスもあります。たとえばABCという3人のユーザーに送るDMに添付するQRコードを個別に設定することで、「誰が読まなかったか」を知ることが可能です。

(DM+へのCTAを設置想定)

簡単に導入できる

DMQRコードを載せるのは非常に簡単です。サービスによっては、ブラウザ上でURLを入力するだけで作ることができます。

QRコードを作成できる代表的なサービスは、「QRのススメ」やデンソーが提供する「クルクル manager」などがあります。ページ先で遷移させたいURLを記入すれば、QRコードを作成できます。

作成したQRコードは印刷に対応したサイズでダウンロードしDMに載せます。

もし個別のQRコードを作成したり、QRコードからのアクセス数を計測したい場合は、それらを提供しているサービスを検討してみましょう。「DM」はユニークQRコードの作成だけでなく、案件管理や宛名データの管理、DM+独自のユーザー情報の集計・分析などが可能です。簡単に使えるサービスのため、すぐにDMの効果測定を始めたいという方にもおすすめします。

QRコードをDMに入れるデメリットは?

QRコードの導入はメリットも多いですが、デメリットもあります。特に、高齢者との相性を考慮することや、Webサイト作成のノウハウが必要になることは理解しておきましょう。

50代以上がターゲットの場合はおすすめできない

50代以上がターゲットなら、QRコードを活用したDMはあまりおすすめできません。この理由は、一般社団法人日本ダイレクトメール協会が公表した「DMメディア実態調査2021」を見るとよくわかります。調査によれば、QRコード付きのDMから、「Webサイトへのアクセス経験がない」と回答した比率は、男性・女性の2040代がおよそ5060%の間で推移するのに対して、50代の男性は67.7%、50代の女性は75.0%。さらに高齢の人をターゲットにするとなると、QRコードへのアクセスは見込めないでしょう。

もし50代以上をターゲットにした商材やサービスを扱っている場合は、DMだけで伝わるよう冊子やパンフレットを追加したりと、DMだけで理解できるよう工夫しましょう。顧客の属性が事前に分かっているなら、QRコード付きのDMQRコードを使わないDMを分けるのもおすすめです。

出典:DMメディア実態調査2021|一般社団法人日本ダイレクトメール協会

https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2022-000021.pdf

Webサイトを作るノウハウが必要になる

QRコードの遷移先をWebサイトにする場合、Webサイトを作成するノウハウが必要になります。WordPressなどのCMSを使って簡単にサイトの作成ができますが、運営にはそれなりの人的リソースがかかります。いわゆる「Web担」と呼ばれるWebサイトを管理・運営するための担当者も必要でしょう。

遷移先のWebサイトはある程度のクオリティが求められます。よくあるケースとしてスマホに最適化されたサイト作りができていなかったり、Webページの表示速度が遅い、テキストばかりで読みにくいなどの問題です。

すでに自社のサイトがあり、Web担が十分に機能しているのであれば、それほどハードルは高くありません。DMを送付する担当者とWebサイトの担当者、その他広告事業の関係者などと連携をとってプロジェクトを進められるでしょう。

なお商材によっては、WebサイトではなくSNSに誘導するのも一手です。しかしSNSWebサイトの管理・運営とはまた違うハードルがあります。定期更新や、フォロワーを増やす施策を行うなどが求められます。どちらに誘導するにせよ、コストがかかることは理解しておきましょう。

DMQRコードを組み合わせた活用術

ここからは、DMQRコードを組み合わせた活用術について解説していきます。

DMを読んだ人に向けたサイトを作成する

QRコードの遷移先として代表的なのが、Webサイトです。すでにある自社サイトに直接遷移させるのもよいですが、「DMを読んだ人に向けたサイト(ページ)」を作成するのもおすすめです。特別感があると、興味を持ってアクセスした読み手により強い訴求ができます。

遷移先のWebページはただの商材説明に留めないようにしましょう。表や図を使って分かりやすくしたり、堅苦しくない文章を使ったり、デザインに凝ったりと、さまざまな工夫をしましょう。

どういったWebページが好まれるのかイメージができない場合は、競合他社や、似た業界のQRコードが載っているDMをチェックし、Webページを参考にしてみましょう。

また、利用者を限定しにくい点も魅力です。QRコードからSNSに遷移させる場合、遷移先のSNSの利用経験がない人にとっては不便に感じるでしょう。Webサイトなら、スマートフォンさえあれば誰でもアクセスが可能です。対象ターゲットが幅広いので、銀行・保険・旅行・教育・住宅・生活インフラ(水道やガス)・通信など、幅広い業界で使える活用術です。

SNSを運用して、ファンをつける

SNSを運用するのもおすすめです。Webサイト作成と比較すると、SNSはサイト構築のノウハウが必要ありません。SNSへの投稿は、Webサイトの投稿よりも労力が比較的少なくて済みます。新メニューや新しいキャンペーンの周知をしたり、お店やスタッフの雰囲気をアピールしたりといった、さまざまな訴求が可能です。

ほかにも、「QRコード先のSNSアカウントをフォローしたら20%割引」「お店のハッシュタグを付けて投稿したらドリンク1杯無料」「LINEの友達登録で手数料割引」など、さまざまな施策が考えられます。

SNSをフォローしてもらうことで、リピートを見込むことができるだけでなく、ユーザーにDMを送らずとも商品やサービスの魅力を訴求できるようになります。

しかし、QRコードの遷移先をSNSにした場合の懸念点としては、ターゲットが遷移先のSNSアカウントを登録していない可能性があるということが挙げられます。

総務省情報通信政策研究所の「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によれば、日本人のTwitterアカウント所有率は4割。20代の利用者は79.8%と高い割合ですが、50代は29.6%、60代は13.5%です。若年層を狙うならSNSは有効な手段と言えますが、30代以上がメインターゲットなら、活用はおすすめできません。

アカウントを持っていないターゲットは、QRコードで遷移しようと行動したにもかかわらず、利用できない状態になってしまいます。これではコンバージョンに繋がりません。

出典:令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査|総務省情報通信政策研究所

https://www.soumu.go.jp/main_content/000765258.pdf

プレゼント・クーポンをつける

QRコードを読み込んでもらう一手間を踏んでもらうためには、読者にメリットを提示する必要があります。代表的なのは、プレゼントやクーポンをつけることです。QRコードを提示するときに、「詳しくはこちら」と文章を添えるより、「お得なキャンペーンはこちら」と文章を添えたほうが、読者はQRコードを読み込みたいと思うでしょう。

初回来店クーポンやドリンクのサービス、試供品のプレゼント、2回目限定クーポンなど、行きたくなるようなキャンペーンを行いましょう。「SNSをフォローしたらドリンクサービス」などのアプローチもおすすめです。

また、DMならではの限定感を強調するのもいいでしょう。例えば「DM読んだ人限定クーポン」などです。

ただし先述した通りWebクーポンやプレゼントは、Webを活用しない高齢者との相性が悪い難点があります。商材やサービスによっては、紙のクーポンを選びましょう。

注意点:QRコードを読み込めるか確認

QRコードは導入が容易なツールですが、注意点もあります。特に気をつけたいのが、QRコードを読み込めるかどうか。印刷したら画質が悪くなってしまい、QRコードを読み込めない可能性があります。

QRコードの存在に気づいてもらうために以下のようなことに注意しましょう。

・印刷後のサイズが15mm×15mm、解像度は300dpi以上である

QRコードはなるべく分かりやすい場所に配置してある

・読み取りに支障をきたす色は避け、白黒である

・ターゲットが気づくような囲み枠を付けている

・ターゲットの行動を促すようなテキストで誘導している

PDCAを回して精度を向上させる

QRコードをDMに導入するなら、送ったあとが重要です。PDCAサイクルを回しながら、継続的に改善を繰り返しましょう。

PDCAとはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を指します。DMの改善はもちろん、QRコードの遷移先の改善も重要です。

たとえば、QRコードをそもそも読み込んでくれる人が少ないなら、DMの見直しが必要になります。またQRコードを読み込んだものの、実際にコンバージョンしなかったユーザーが多いなら、遷移先のWebサイトやSNSの見直しを行うようにしましょう。また、現在は「個別QRコード」を作成できるサービスもあります。さらに「誰が読まなかったか」を知ることで、見込み客とそうでない客を分析することができます。

PDCAサイクルをうまく回すには、正確な効果測定(Check)が必要です。DMの効果測定の方法はさまざまですが、レスポンス率(=反応率)・CVR(=最終的な成果につながった割合)・F2転換率(=リピート率)・CPR(=レスポンス1件あたりのコスト)・CPO=受注1件あたりのコスト)を計測することで、費用対効果をある程度把握できるようになります。

詳しくは次の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

<効果測定について解説した記事URL

まとめ

今回は、DMQRコードを組み合わせたマーケティング手法について紹介しました。デジタルとアナログを組み合わせたこの手法は、2つのコンテンツのPDCAを同時に回していかなければなりません。

自社に効果測定のノウハウがないとお悩みの方は、外部機関へ依頼する前にDM+のサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

DM+では、顧客ごとに固有のQRコードを添付するサービスを行っています。アクセスしたユーザーが誰なのかを見える化することで、見込み客を特定することができます。また、QRコード遷移先のWebサイトのアクセス人数・CV率を測定するアクセス解析も可能です。

コンバージョンに至らなかった顧客に対して電話営業を行うなど、新しい戦略を策定する際のヒントになります。DMの効果をより高め、より早くPDCAを回すために、ぜひDM+を検討してみてください。

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