テレアポの成功率ってどのくらい? 成功率が上がらない理由や押さえておくべきコツを解説

DMのお役立ちコラム

[導入]

相手に直接電話をかけて商品・サービスの案内や訴求を行うテレフォン・アポイントメント。

「テレアポ」の略称で知られ、マーケティングの重要な手法の一つとして浸透しています。

インターネット普及以前には電話によるアプローチが主力でしたが、オンラインでのやりとりが中心となった現在でもテレアポを用いる企業は少なくありません。

では、テレアポの成功率は具体的にどの程度の数値なのでしょうか。

本記事ではテレアポ成功率の概要と成果が上がらない理由、実施にあたって押さえておきたいコツなどを解説します。

テレアポの成功率ってどのくらい?

電話による営業ともいえるテレアポですが、商品やサービスの購入・利用などに至る成功率はどの程度のものなのでしょうか。

商材の性質ばかりではなく、アプローチする相手の属性やオペレーターの技量・経験にも大きく左右されるため一概に数値を示すことは困難ですが、以下5種類の条件下での目安を見てみましょう。

BtoBの場合

BtoB(Business to Business)、つまり企業間での取引におけるテレアポ成功率は、一般的には接点なしの場合でおおむね0.1~1%、接点ありの場合で5~10%とされています。

接点なしの場合とは、それまで一切の商取引がなかった完全新規のターゲットです。その場合の成功率は1000分の1~100分の1という厳しい数字で、対面での飛び込み営業と変わらない確率ともいえるでしょう。

ところが接点ありの場合は、20分の1~10分の1へと成功率が上がります。企業間で名刺交換やセミナーなど何らかの形で認知されていることで、安心感や信頼感に影響すると考えられます。

BtoCの場合

一方、BtoC(Business to Consumer)の場合のテレアポ成功率は、一般的にはおおむね1~2%程度とされています。

BtoCは企業が個人の顧客を相手に営業を行うもので、100分の1~50分の1ほどという確率は接点なしの場合のBtoBとほぼ同じレベルです。

ただし企業とは異なり、個人が相手だと必ずしも電話に出てくれるとは限らない上にターゲットである本人に確実につながる保証もありません。

従って、現実にはさらに確率は下振れする可能性があるでしょう。

初心者の場合

テレアポはいわば営業職でもあるため、オペレーターの会話スキルや経験によっても成功率が大きく左右されます。

初心者といっても、熟練度や技能レベルは業種や商材、企業での立ち位置などによって変わりますが、ここでは業務を始めて間もない場合を想定してみましょう。

その場合、一般的にテレアポ成功率は0.1~0.5%とされています。

1000分の1~200分の1程度といった数値ですが、初心者であるため不慣れなことや、顧客からの質問に対して即答できないことも多いなど、対応面で習熟していないことが反映されていると考えられます。

中級者の場合

ではテレアポのオペレーターが中級者の場合はどうでしょうか。一般的には中級者になると成功率は0.5~2%程度になるとされています。

最大で初心者の4倍程度の数値となり、業務に慣れてトークスキルも伴ってくることから、それが直接結果に反映されているといえるでしょう。

どの程度を中級と呼ぶかは企業やチーム、商材・サービスによって異なると思われますが、ひととおりのトークスクリプトをよどみなくこなせて高次の質問にも責任者に交替してもらうことなく回答できるレベルが一つの目安です。

上級者の場合

さらにテレアポの上級者になると、成功率はおおむね2~10%程度になるとされています。

低くても初心者の20~4倍という数値で、接点ありのBtoBにおける最大成功率と同程度の高い確率となります。

これは通常のトークスクリプトに加え、独自の営業トークスキルなどで顧客の関心を引いて成約に結び付けられるためです。

テレアポのオペレーター業務は基礎的なレギュレーション以外は各人の裁量に任せられている部分も多く、上級者ではそのスキルや成約率の高そうな相手の見極めが成果となって数字に表れているといえるでしょう。

テレアポの成功率が上がらない5つの理由

上記の数字を見た上で、意外に高いと思うかあるいは予想以上に低いと思うかは意見が分かれるところでしょう。

しかし実際には思うようにテレアポの成果が上がらないことに悩む企業やチームも多いもの。

それはどういった問題や理由があってのことなのでしょうか。

以下、テレアポの成功率が上がらない理由について、代表的な5例を挙げました。

1.架電数が少ないから

テレアポの成功率が上がらない原因の一つとして、単純に架電数が少ないことが挙げられます。

例えば成功率が0.1%であるとしても、1000人に電話をして1人成約したことと10000人に対して10人を獲得したことでは、同じ数値であってもその価値は異なってきます。

もちろんこれは理論上のことであって、成約にまで至るかどうかはまずはコンタクトを取れない限り分かりません。

従って「数をかける」という地道なことがテレアポの基本であり、架電すればするほど成約の可能性は高まるものといえるでしょう。

効率よく多くのアプローチができるようなターゲット選定や、トークスキルの向上も合わせて必要です。

2.トークスクリプトが理解できていないから

テレアポの成功率にはトークスクリプトの適切な運用が影響します。

トークスクリプトとはテレアポにおける案内の手順や、「こう聞かれた場合にはこう答える」といった定石を明文化したものです。

これによってチーム全体で均質なアプローチや対応品質を担保するものですが、初心のうちは十分にこれを遵守できていないケースがあります。

またトークスクリプトは機械的な応答を意味するものでもないため、その意図するところを正確に理解して柔軟に運用するためには一定の習熟が必要です。

オペレーターが適切にトークスクリプトに則った対応ができているかモニターするのと同時に、その理解度を高めるための恒常的な研修・周知も重要です。

3.架電のタイミングが悪いから

テレアポは当然相手がいてこその手法であるため、架電するタイミングは大変重要なファクターの一つです。

企業が相手であれば土曜日・日曜日・祝日は休業日である可能性が高く、あるいは創立記念日など営業していない日を知らずに架電すると無駄になります。

業種によっては繁忙期と閑散期がはっきしりしていることもあるため、相手先が電話を受けて話を聞いてくれそうなタイミングを分析することも大切なポイントです。

これは個人の顧客が相手でも同じことで、ターゲットが会社員であれば平日の日中に電話をかけたとしても応対してもらうのは難しいことが予想されます。

相手に合わせた適切なタイミングを分析しましょう。

4.相手に押し売りのような印象を与えているから

テレアポは架電する側も受ける側もお互いに姿が見えず、声や話し方の印象で相手の感じ方が変わります。

従って、相手に対してまるで押し売りのような印象を与えてしまうと大きなマイナスとなるでしょう。

心象というのは非常に大切なため、もし相手が商品やサービスに興味を持っていたとしても無理やり売りつけられるかのような感覚を受けると拒否感や抵抗感から離れてしまう可能性も高くなります。

端的には「売る」ということがテレアポのミッションではありますが、その気持ちが先走って相手に不快感や不安感を与えないよう十分に注意しましょう。

5.テレアポ自体に良い印象を持たれていないから

テレアポは営業手法の一つであることは周知の事実であるため、そもそもそういった電話営業を歓迎しない企業や個人も多く存在しています。

企業であればテレアポの取次をしないと定めているケースもあり、そうした場合はコンタクト不可であることをデータとして残しておくことが重要です。

個人に対してでも同様ですが、もし知らずに同じチームのオペレーターが何度も架電してしまうと、商品やサービスばかりではなくそれを展開する企業自体の印象が悪くなる恐れも生じるでしょう。

テレアポに良い印象を持っていない層があることは事実なので、そうした顧客はターゲットから外すよう情報共有することで少しでも業務効率を上げるのが得策です。

テレアポの成功率を高める7つのコツ

ではテレアポの成功率を高めるためには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。

もちろん商材やサービスの性質によって詳細は異なりますが、一定のセオリーがあります。

以下、もっとも基礎的な施策である7つのポイントを挙げました。

1.トークスクリプトを改善する

まずは現行のトークスクリプトを見直し、改善を試みましょう。

どのトークスクリプトも十分な検討の元に作られているはずですが、完璧なものはありません。

また状況の変化やデータの蓄積に伴って改定していくことも重要なため、常にブラッシュアップをはかることも大切です。

テレアポでは本題の話を聞いてもらえるかが初期の課題となるため、例えば前置きを可能な限り短くする工夫や端的に要点を伝える技術などが求められます。

あるいはトークスクリプトの想定外となる質疑なども発生する可能性があり、そうしたケースへの対処なども随時盛り込んでいくことが望まれます。

改善の前後で効果を測定しておくことも重要で、より効率と成果が高まるようトークスクリプトを進化させる意識が肝要です。

2.営業リストを作る

高い成功率を得る効率的なテレアポ業務のためには、専用の営業リストを作成することがおすすめです。

テレアポでは数多く架電することも重要であることを先に述べましたが、それは手当たり次第に電話することではありません。

これも前述したとおり、そもそもテレアポの応対を受け付けていない企業もあるため、話を聞いてくれてなおかつ成果につながる可能性の高い相手をピックアップすることがポイントとなります。

見込み顧客としての確度ごとにステージ分けし、優先度の高い順にアプローチをかけるのがセオリーです。

そのためにもテレアポ用営業リストでは成約可能性の高い架電先が一目で分かるよう、記載順の工夫が必要となります。

3.事前にアプローチを行う

テレアポの電話営業をかける前段階として、メールや紙のDM(ダイレクトメール)でアプローチしておくことも効果的です。

相手が事前にメール・DMを開封して中身を読んでくれていれば、その後のテレアポでも一定の共通認識のもとに話を進められることが期待できます。

そのためには当然メールやDMを読んでもらうことが前提となるため、可能な限りターゲット本人のメリットになったり関心を引いたりできるようなタイトルやキャッチコピーの工夫が必要です。

内容も相手にとって直接の便益となる事柄を織り交ぜるなど、その後のテレアポがスムーズに進行するような導線を設置しましょう。

4.架電する時間帯やタイミングを考える

架電する際には時間帯やタイミングも重要なファクターです。

企業が相手であれば担当者が電話を受けやすい時間帯を狙うのはもちろん、午前9時直後には朝礼がある可能性や12時~13時は昼休みである場合が多いことなど、常識的な範囲で受電が難しそうなタイミングを外すのがセオリーです。

個人が相手であれば夜分はもちろん、食事時や食事の用意などで手が離しにくいと思われる時間帯は避けましょう。

そもそも受電してもらえない場合もありますが、明らかに常識外の時間帯に架電すると丁寧に留守録を残したとしても相手の心象を損なう恐れがあります。

5.担当者を指名する

もし架電先が企業で、担当者があらかじめ分かっている場合にはその人物を指名して取り次いでもらいましょう。

サービスを紹介したい部署の担当者に直接コンタクトを取ることで、その後の話をスムーズに進められる可能性が高まります。

もし不在などでつながらない場合は、在籍時間帯を確認して再度アプローチすることがおすすめです。

6.売り込み感を全面に出さない

テレアポでは押し売りのように感じさせることを避けるべきであると先に述べましたが、売り込み感を前面に出さないことも重要です。

インタビューの依頼やアンケートへの協力願いなど、直接会話する中で商品紹介以外のアプローチも可能でしょう。

ただし最終的には商品やサービスを購入・利用してもらうことが目的であるため、そのための自然な導線設置には工夫が必要です。

7.目標を設定する

テレアポの施策では自社の目標を設定することもポイントの一つです。

成功率や架電数はもとよりKPI(Key Performance Indicator)と呼ばれる「重要業績評価指標」を独自に設定する必要があります。

どういった内容を組み込むかはケースバイケースですが、テレアポの場合だと架電数・コンタクト率・処理時間・稼働率・平均応答速度・平均通話時間・ミス発生率などを踏まえて算出します。

そのためにもオペレーター個々の上記情報を、常に取得・蓄積しておくことが肝要です。

関連記事:テレアポは非効率? 効率を上げるポイントや向いている商材・サービスについて解説

まとめ

状況ごとのテレアポ成功率や成果が上がらない理由、そして成功率を高めるためのポイントを解説しました。

人間同士が直接会話してコミュニケーションを取るテレアポは、今なお重要なマーケティング手法の一つであるといえます。

販売促進やマーケティング施策に有効な分析型DM(ダイレクトメール)を提供する「DM+」では、顧客ごとのDMに固有のQRコードを添付し、送付後のトラッキングができる「ユニークQRコード作成サービス」を展開しています。

これによりDMを受け取った後にどういった行動をとったか、あるいはそれをきっかけとして商品の購入やサービスの利用に至ったかをモニターすることも可能です。

テレアポと組み合わせて訴求することでより効果を発揮する、紙DMを利用した販促・マーケティング施策にぜひご活用ください。

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