DMで惹きつけられるキャッチコピーを作る9つのポイント

DMのお役立ちコラム

効果的な販売促進ツールとして根強い人気があるDM(ダイレクトメール)。

チラシ状やはがきサイズなど多種多様なタイプのものがありますが、顧客に対して訴求するために重要なのが「キャッチコピー」です。

商品やサービスへの興味関心を高め、購買や利用への動線に繋げることが目的であり、この効果がプロジェクトの成否を大きく左右するケースもあるといって過言ではないでしょう。

本記事では、そんなDMで相手を惹きつけるキャッチコピーを作るための、9つのポイントをご紹介します。

DMにおけるキャッチコピーの目的

DM(ダイレクトメール)におけるキャッチコピーの目的は、手に取って読む人の興味を引き、商品やサービスへと誘導することです。

単純に情報を掲載するだけでは十分とはいえず、コピーライティングとしてのさまざまな工夫を凝らすことが必要となります。

キャッチコピーを作る上で大切なことは、

  • 目的となる伝達事項が一目瞭然であること
  • 受け取った人にどのようなメリットがあるか分かること
  • 文意によって興味関心を高めること

などが挙げられます。

ではそうしたキャッチコピーを作るためにはどのような点に気を配ればよいのでしょうか。

次では魅力的なキャッチコピーにするためのポイントを紹介していきます。

DMで心に刺さるキャッチコピーを作る9つのポイント

DMで心に刺さるキャッチコピーを作るポイントを9つ挙げ、それぞれの要素を用いた例文も紹介しながら順番に解説していきます。

1. メリットを明確に伝える

DMのキャッチコピーで大切なポイントの一つに、メリットを明確に伝えるということがあります。

DMを受け取った人(以下、顧客)がその文中で案内されている情報によってどういったメリットを享受できるのか、はっきりと示すことが重要です。

顧客にとって主な関心事は自己の利益なので、送り手がアピールしたい商品やサービスの内容だけが先行することは得策ではありません。

あくまでも顧客にとってのメリットが購買・利用の意欲を喚起させるに十分であることがポイントであり、DMではそのような情報提供が販売促進に寄与する大きな要素となります。

したがって送る側が伝えたいこと、あるいは知ってほしいことの情報量と顧客にとってのメリットとの差に留意してキャッチコピーを考えることが必要です。

メリットを伝えるDMのキャッチコピー例

例:新規開店〇〇プレゼントキャンペーン! このお知らせをご覧いただいたお客様に、本DMと引き換えでご来店時に○○をプレゼントいたします!!

これはDMにチケット的な価値を持たせて顧客メリットとする例で、なおかつ送り手にとっても来店件数などのモニタリングを可能とする方法です。

2. 商品やサービスを購入しないことによるデメリットを伝える

デメリットといえば後ろ向きなイメージを持たれるかもしれませんが、販売促進においては必ずしもそうとは限りません。

顧客にとって利点とならない部分を隠さずに知らせることは、信頼性の担保となるケースもあるためです。

これはDMのキャッチコピーでも同様で、これを逆手にとって商品やサービスを購入しないことによるデメリットを伝えることによって訴求する方法があります。

デメリットを直接的に書くこともそうですが、例えば割引や利用の限定期間を通知するというのも一つの方法でしょう。

デメリットを伝えるDMのキャッチコピー例

例:期間限定割引!〇月〇日~〇月〇日まで全品〇〇パーセントOFF!!

限定された割引期間を知らせることで、「その期間中はお得=期間外だとそれより高い」という機会損失になる可能性を婉曲に伝える手法です。

3. 具体的な数字を使う

DMを受け取った人にとってのメリットと関連する情報として、具体的な数字を使うことも重要です。

例えばキャッチコピーに「大安売り!」と書いてあるだけでは、受け取った人には「安い」という漠然とした情報しか伝わりません。しかし何がどれだけ安くなるのか、数字があれば一目瞭然です。

ディスカウントだけではなく利用の期間や対象となる年齢・人数など、可能な限り具体的な数字・数値を用いることで顧客のメリットが明確となります。

こうした便益情報を顧客へ正確に知らせることで、販促ツールとしての訴求力向上が見込めるでしょう。

具体的な数字を使ったDMのキャッチコピー例

例:○月末まで対象商品全品○○○円引き!

具体的な数字を乗せる場合には「約」とは使わないことがベターとされています。

顧客にとって正確な数値になるように明記することで無用のトラブルを避け、メリットの所在を曖昧にしない効果を狙います。

一方で割引金額に幅がある場合には「最大」や「上限」などの条件を記載しておくのも有効です。

4. 人気・話題性を伝える

商品やサービスについての重大な訴求ポイントの一つに品質保証があります。

効果であったり味であったり、その品質の内容はジャンルによって異なりますが、顧客にとっては商品を選ぶ際に重要な関心事の一つです。

その品質を保証する有力な情報が口コミやメディア掲載などによる「人気・話題性」で、これを具体的な情報としてキャッチコピーに使うことができれば強力なアピールとなるでしょう。

インパクトのある実績例としてはSNSで何位にトレンド入りした、有名雑誌で特集記事が組まれた、アンケートで満足度○位になった等が挙げられます。

人気・話題性を伝えるDMのキャッチコピー例

例:「月刊○○」で紹介されました!人気アンケートで○週連続トップ10にランクイン!

メディア掲載を記す場合には、雑誌でも映像でもそれが十分な認知度と信頼性を獲得していることが前提です。そのことで顧客に対する品質保証を補完する効果を期待できます。

なお、ランキングなどを表記する場合は、根拠となる情報を認識可能な文字の大きさで目に留まる場所に記載することや、事実を超えた表現にならないよう配慮が必要です。景品表示法に定められた範囲で記載するようにしましょう。

5. 希少性を伝える

DMのキャッチコピーに使う要素で心に刺さるものの一つに、希少性を伝えるというポイントがあります。

こちらも顧客にとってのメリットに直結する項目ですが、例えば「限定先着○○○名様」「在庫限り○○点ご奉仕」「3日間限定全品半額」などの文字が紙面に踊っているとどうでしょうか。

顧客心理として上限や期間の限定といった希少性があると、そのお知らせにプレミアム感が演出され、ついつい気になってしまうものです。

なおかつ俗にいう「早い者勝ち」の状況であれば、より行動喚起につながる可能性が増すことが期待できるでしょう。

希少性を伝えるDMのキャッチコピー例

例:先着○○○名様限定!特別ご奉仕のお知らせ

あるメリットを享受できる人の数が限られているという情報に希少性を持たせるタイプのキャッチコピーです。

受け取ったDM本体を引換券として機能させる方法も有効でしょう。

なおこの表記も景品表示法の規制がありますので、行き過ぎた煽り表現にならないよう、事実と相違がない範囲で記載するようにしてください。

6. 五感に訴えかける

広告等の画像では臨場感あふれる視覚効果がポイントとなり、これを「シズル感」という言葉で表すことがあります。

キャッチコピーは当然テキストですが、文字情報だけでもこうしたシズル感を意識してDMを受け取った人の五感に訴えかけることが重要です。

具体的な方法としてはオノマトペ、つまり擬音語・擬声語・擬態語を織り交ぜて顧客のイメージを想起させる手法がセオリーとなります。

特に食物の味わいや食感、体に直接触れるコスメや衣服など感覚に直結する商品・サービスのキャッチコピーに高い効果を発揮します。

五感に訴えかけるDMのキャッチコピー例

例:しっとりふわふわのシュー生地に、とろとろのカスタードをぱんぱんに詰めました!

上記のオノマトペは状態を表現するものだけを使っていますが、その組み合わせには数限りありません。どういったイメージを顧客に与えたいかによって、さまざまなパターンのアイデアを出してみましょう。

7. 驚きを与える

商品やサービスの訴求力において、何らかの「サプライズ」が重要なことはよく知られています。

常識的な認識を超える料金の安さや納期の早さ、あるいは同価格帯での分量の多さなど顧客に驚きを与えることがDMのキャッチコピーでも非常に効果的です。

先述のように実際の商品やサービスの内容に沿わないものは景品表示法の誇大広告となるため注意が必要ですが、そうしたアピールポイントの設定は企画段階からのコンセプトと合わせて、マーケティング戦略の一環として組み込むことが望ましいでしょう。

これにも具体的な数字や期限を伴うと、より施策としての有効性が高まります。

驚きを与えるDMのキャッチコピー例

例:最短で翌日に発送!業界最速級でお届けします!

商品・製品について納期の早さを訴求する例です。これは業界標準を上回ることが条件で、なおかつ誇大広告とならないよう「最速クラス」や「最大級」などと部分的に解釈の幅を持たせるのも一つの工夫です。

8. 売り手のファンになってもらう

企業や商店にとってのエンドユーザーは個人であるケースが多いと考えられますが、顧客にとっては商品やサービスを購入する先は企業がほとんどです。

しかしそれを運営しているのはもちろん一人一人の人間であり、いわゆる「中の人」の存在を感じることで顧客が愛着や親しみを抱くという効果があります。

つまり、売り手のファンになってもらうことが重要で、DMのキャッチコピーにもそうした売り手側のペルソナを感じさせるためのテクニックがあります。

窓口となる特定の担当者や、あるいは代表者が一種のキャラクターとして広報に参画する等の例が挙げられるでしょう。

売り手をファンにするDMのキャッチコピー例

例:社長自ら全国行脚して仕入れた、自信の逸品です!

顧客にとっての商品・サービスへの感情移入は品質のよしあしだけではなく、売り手が「頑張っている」姿勢への好感度によるところも大きいといえるでしょう。上記は代表者自らが足を使って汗を流しているというアピールの一例です。

9.ターゲット層を絞る

マーケティングの基本的な戦略の一つに「ターゲット層を絞る」という方法があり、DMのキャッチコピーにおいても同様のことがいえます。

例えば大まかな年代や細かい年齢、性別や職業、居住地域や年収等々さまざまな顧客層を想定できますが、訴求したいターゲットにピンポイントで働きかけることが重要です。

そうすることで当該ターゲットの需要を捉え、購買や利用などの実行動を喚起・誘導できる可能性が高まります。

DMのキャッチコピーでターゲット層を絞った訴求をすると、受け取った人の当事者意識を刺激しやすくなるというメリットもあります。

ターゲットを絞ったDMのキャッチコピー例

例:春から新社会人のみなさまへ!フレッシュマンズキャンペーン開催

「新社会人」の年齢は正確には幅があるものの、大卒なら22歳位、高卒なら18歳位がボリュームゾーンと想定できます。このように就職などのライフイベントを区切りとすることで、大まかな年代をターゲット層として設定する方法もあります。

まとめ

あらゆるメディアが発達した現代社会では、コミュニケーションツールの高度化が情報伝達の即時性と利便性を高めています。

しかし、それでもなおその手段は文字や言葉であり、それだけに相手の心を打つようなキャッチコピーを記したDMの力は健在だといえるでしょう。

なお、キャッチコピーを工夫したところで、効果測定を行うにはどうすればよいか?疑問に思う方もいるでしょう。

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