パーソナライズDMとは?メリットや作成~発送までの流れを解説

DMのお役立ちコラム

パーソナライズDMとは?メリットや作成~発送までの流れを解説

パーソナライズDMとは、それぞれの顧客に特化した内容のダイレクトメールのことです。パーソナライズDMでは一斉送信するDMとは異なり、各顧客のニーズや趣味などを汲み取った内容のDMを送ります。パーソナライズDMは顧客に対してそれぞれカスタマイズした内容を送付するため開封率が高く、顧客の来店や購入などにつながるケースも少なくありません。

そこで本記事では、パーソナライズDMとは何か解説した上で、パーソナライズDMについてメリットや注意点、送付の流れなどについて解説します。DMの効果を上げたいと考えている企業のご担当の方はぜひ参考にしてみてください。

パーソナライズDMとは

パーソナライズ(personalize)には個人に合わせて作り変えるという意味があります。

そしてパーソナライズDMとは、それぞれの顧客の属性や行動履歴、興味、好みなどに合わせて作成するDMのこと。各顧客に必要な情報などについてベストなタイミングで発送するオーダーメイドのようなDMです。

またパーソナライズDMは、DMが持っている紙本来の強みに加えて、デジタルデータを活用。顧客の購買履歴や行動履歴などの情報を考慮した情報を提供する仕組みも年々整ってきています。

パーソナライズDMには高い開封率や顧客の満足度向上などといったさまざまなメリットがあります。

従来のDMとパーソナライズDMの違い

従来のDMとパーソナライズDMの大きな違いは発送のタイミングと内容です。

従来のDMであれば一つのセグメントに対し、同じ内容のDMを一括で送付します。対してパーソナライズDMでは同じセグメントにおける顧客でも、内容が異なるDMをその顧客に合わせた内容やタイミングで送付します。

例えばリピーターというセグメントと一括りにしても、購入回数が1回のみの顧客、購入回数が5回以下の顧客、購入回数が20回以上の顧客などさまざまな顧客がいるはずです。パーソナライズDMでは顧客の購入履歴や利用頻度などを元にして、それぞれ異なる内容のDMを送付します。

またDMはメルマガと比較して開封率が高く、効果があるものの、メルマガよりもコストが割高になるなどの難点も。パーソナライズDMは顧客の購入履歴などを活かして、顧客に合わせたタイミングで、かつ該当の顧客に対してニーズのある内容のDMを送付するため費用対効果が従来のDMよりも高いという見方もあります。

パーソナライズDMが注目されている理由

数多くの顧客にDMやカタログを同等の品質や一律のタイミングで送付する場合、費用対効果が釣り合わないケースも少なくありません。そうした中でDMが有する強みにITテクノロジーを組み合わせ、行動履歴を踏まえてDMを送付するパーソナライズDMが登場しました。

その他にもパーソナライズDMが注目されている理由として以下の2つが挙げられます。

  • プレミア感を演出できる
  • 高い開封率を期待できる

顧客に必要な情報をメルマガや従来のDMなどでも届けることはできますが、一斉送信されたメルマガやDMを受け取ってもうれしいと感じる人はあまりいないでしょう。受け取り手のことを思って個別に作成されたDMであれば、受け取り手はプレミア感を抱ける、お店側から大切にされていると思えるなど喜ばしい気持ちになるはずです。

またパーソナライズDMは高い開封率も期待できます。一斉に送付されたDMに対する受け取り手の関心は低く、DMを手に取ったとしても記載されている内容に目を通さずに破棄されるケースも珍しくありません。一方で自分のためだけに作成されたDMであれば、受け取り手の多くが内容に興味を抱き、記載されている内容にしっかりと目を通してみようという気持ちになるでしょう。

パーソナライズDMのメリット

パーソナライズDMのメリットとして以下の3つが挙げられます。

  • それぞれの顧客が欲しい情報を提供できる
  • 顧客のロイヤリティの向上が見込める
  • 訴求率が高い

それぞれについて詳しく説明していきます。

それぞれの顧客が欲しい情報を提供できる

顧客の多くがDMを受け取っても、自分が求めている情報や興味のある内容でなければ興味を示すことはありません。また顧客の中にはDMを迷惑に感じる人もいるでしょう。

パーソナライズDMは顧客ごとにDMを作成するため、その顧客が求めている情報や興味を示す内容を提供しやすいはずです。そのためDMの高い開封率が期待できる他、DMをきっかけにアクションを起こしてもらえる可能性も高まります。

例えばパーソナライズDMの例として以下の内容が挙げられます。

  • お取引が〇年以上のお客様はプレミアム会員です。このステージの方は購入金額に関係なく、特別に配送料が無料になります。
  • お誕生日おめでとうございます。日頃の感謝を込めてお誕生月に商品をご購入いただいた場合は購入金額から〇%割引します。

パーソナライズDMを作成する際は自社にとって大切なお客様であることや、顧客にとって分かりやすいメリットなどを上記の例文のように記入するようにしましょう。

顧客のロイヤリティの向上が見込める

顧客ロイヤリティとは、自社や自社が手掛けるブランドに対する顧客からの愛着や信頼感のことです。前述のようにパーソナライズDMは従来のDMと比較して顧客に特別感を与える効果があるため、顧客のブランドに対する愛着や信頼度が高まります。

顧客ロイヤリティが向上するとリピートにつながる他、知人や家族などにブランドや商品の利点などを伝えてもらえることもあるため売上向上にもつながります。

売上の拡大には新規顧客開拓のみならず、既存の顧客を大切にして、ファンになってもらうことも大切です。

訴求率が高い

従来のDMと比較してパーソナライズDMの開封率は高い傾向にあります。DMメディア実態調査2021によると、パーソナライズの開封意向は全体の55%です。女性については6割が意向があると回答。また20代においてパーソナライズの開封意向は特に強く見受けられ、20代女性の意向ありが76%、20代男性の意向ありが75%という結果になりました。

これらの結果は以下の開封率と比較しても高い数値であることが分かります。

  • クーポンの案内・プレゼント 53.5%
  • 特売・セール・キャンペーン案内 46.5%
  • 新商品・サービスの案内 46.0%
  • イベントの案内 43.0%
  • カタログや情報誌の送付 38.5% 
  • 試供品の案内・プレゼント 38.5%

出典:一般社団法人日本ダイレクトメール協会.「「DMメディア実態調査2021」 調査報告書要約版」.https://www.jdma.or.jp/upload/research/20-2022-000021.pdf,(参照 2022-11-17)

パーソナライズDMの注意点

ここまで見てきたように、パーソナライズDMにはさまざまなメリットがありますが、コストの観点から注意が必要です。パーソナライズDMは従来のDMと比較して費用が割高な傾向にあります。そのため全ての業種や商材において費用に対して効果が生み出せるわけではないことを留意しておかなければなりません。

パーソナライズDMの価格相場はハガキサイズで1通あたり150円程度です。1通のDMに150円のコストが必要となると、商材などによっては回収するのも大変でしょう。

そのためパーソナライズDMを導入する際は費用対効果を分析し、費用に対する効果を見込めるか明確にしておく必要があります。

パーソナライズDMが向いている商材

前述のとおりパーソナライズDMは通常のDMと比べてコストがかかるため、商材によっては元が取れないことも少なくありません。それではパーソナライズDMが向いている商材にはどのような商材があるのでしょうか。

パーソナライズDMは商品単価が低いと費用対効果が出にくいため、高額な商品やサービスにおすすめの施策です。例えば車や平均以上の単価のアパレルブランド、平均以上の単価の化粧品などであれば費用対効果を出しやすいと考えられるでしょう。

パーソナライズDMの流れ

パーソナライズDMは以下の5つのステップで送付します。

  1. 顧客データ分析
  2. 企画
  3. デザイン設計
  4. 印刷、発送
  5. 効果測定

それぞれについて詳しく説明していきます。

①顧客データ分析

パーソナライズDMを導入する際は、パーソナライズDMを顧客に送付することで達成したい目標や、達成したい成果などを明確にしてください。例えば常連顧客に来店してもらい、購入を促したい、知人などを紹介してもらいたいといった具合です。

目標を達成するためには顧客データの分析を行い、対象とする顧客セグメントや、ターゲットとする顧客層を決めます。これらを決める際は顧客の属性(年齢、性別、居住地、職業)や購入回数、問い合わせ回数、趣味嗜好、資料の請求歴などの分析を行います。その上で、顧客にどのようなオファーをすることで目標を達成するか検討していきましょう。

②企画

企画ではターゲットごとにどのようなオファーを行うのか決めていきます。繰り返しになりますが、パーソナライズDMの最大の特徴は、ターゲットごとに異なる内容でオファーが可能な点です。ターゲットとする顧客のニーズや好みなどを踏まえて、ターゲットに合ったオファーを考えましょう。

続いて目標を達成するためのシナリオを設計していきます。シナリオとはDMの形式から発送タイミングなど一連の流れのことです。設計したシナリオに従い、DMはハガキで送付するか封筒で送付するか、発送のタイミングなどを決めていきます。

DMは同一の内容であっても、発送のタイミングによって効果に差が出るケースも少なくありません。例えば、個人に宛てたDMの場合、平日に届くように送付するよりも顧客に時間の余裕がある土日に届くように送付した方が効果的という見方があります。顧客のライフスタイルなどを考慮して、DMを送付する時期を決めることで効果をさらに高められるでしょう。

③デザイン設計

パーソナライズDMのデザイン設計では主に以下の内容について検討します。

  • デザイン
  • 文字
  • 写真
  • 全体の見せ方
  • QRコード

パーソナライズDMのデザインを設計する際は、目的やターゲットとする顧客の好みを満たすことはもちろん、分かりやすい内容にするようにしましょう。またDMの内容が一目で分かるよう工夫も必要です。

多くのDMが届いている顧客の場合、自社で送付したDMが他のDMに埋もれて気付かれないまま破棄されてしまうケースも少なからずあります。そのためキャッチコピーや色、デザインなどを工夫し、顧客に目を留めてもらえるようなデザインにすることをおすすめします。

また顧客の好みに合ったデザインのDMを作成できれば、顧客の満足度をより高められる他、来店してみたいという思いをアップさせることも期待できるでしょう。

④印刷、発送

DMが完成したら印刷し、顧客宛に発送します。

DMを自社で印刷することが難しい場合などは、DM制作会社や印刷会社などの利用がおすすめです。これらの業者の中にはDMの印刷から発送まで一括で請け負っている業者もあります。

またDMを送付する際は、前述したように発送のタイミングも顧客のライフスタイルを考慮するなど意識してみてください。

⑤効果測定

DMは顧客に宛てて発送すれば、完了というわけではありません。発送後は効果の測定を行い、DMの効果についてきちんと確認する必要があります。

効果の測定では以下のポイントに着目してみてください。

  • 開封の形跡があるか
  • 顧客はDMによって行動を起こしたか
  • 顧客の行動は想定した行動であったか
  • 顧客の行動によって目的は達成されたか

DM送付後に効果測定を行うことで課題や問題点などが明らかになるため、次回以降のDMの施策に活かすことができます。効果測定を怠った場合、効果を見込めないDMを顧客に送付し続けるなど、無駄なコストの原因にもなるため注意してください。

パーソナライズDMを送付したもののうまくいかなかった場合でも、PDCAを回すことで効果が少しずつ出てくるケースも多いです。改善を繰り返し効果的なアプローチを根気強く行うことが成功の秘訣となります。

DMの効果測定については以下の記事でも詳しく解説しています。気になる方はぜひ参考にしてみください。

まとめ

消費者にとって商品やサービスのさまざまな選択肢が用意されている昨今、企業が存続するためには質の高い商品を単に提供するだけでなく、接客やホスピタリティも大切です。パーソナライズDMにはそれぞれの顧客に合ったDMを送付できるという特徴があるため、顧客に特別感を抱いてもらえるなどのメリットがあります。

DMで効果を出すためには受け取り手の行動を把握し、問題点などを洗い出し、次回の施策に活かしていく必要があります。しかしDMを送るだけでは、受け取り手がDMを手に取ったか、あるいは内容を読んだのかなど把握することはできません。

そこでおすすめできるサービスが「DM+」です。DM+は宛名別に異なるQRコードを印刷することで、 そこからWebページへアクセスした場合にDMを手に取った人の行動を分析できます。送って終わりではなく、取得したデータを基に施策を打ち出すことが可能です。ご興味を持たれた方はDM+のWebサイトからぜひお問い合わせください。

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