集客や販促においてDMは効果的な方法として知られています。DMとはダイレクトメールの略語です。ハガキや封書、メール、カタログ、パンフレットなど、商品案内全般を含みます。その形状はハガキサイズや大判ハガキ、A4サイズ、さらには書籍や雑誌など多種多様です。
DMは特定の顧客層に対して商品に関する最新情報やキャンペーン情報などを直接アプローチできるため、多くの企業において活用されています。
本記事ではハガキDMの効果的な作り方やポイントを解説します。DMの作成を検討している方は参考にしてみてください。
ハガキDMの基本
通常サイズのハガキは第二種郵便物に該当し、料金は通常63円です。一度に送るハガキの枚数が多くなれば、郵送料が割引される制度があります。また、区分郵便、バーコード郵便などを利用することでコストダウンも可能です。
第一種郵便物である封書は最安でも84円の郵送料がかかることを考慮すると、ハガキのコストパフォーマンスの高さが分かります。
また、ハガキにはいくつかの種類があるため、用途や情報量、目的などに応じたハガキの種類を選択することも可能です。
以下、DMによく使われるハガキの種類と料金をまとめましたので参考にしてみてください。
ハガキの種類 | サイズ | 料金 |
通常のハガキサイズ | 100mm × 148mm | 63円 |
大判のハガキサイズ | 120mm × 235mm | 84円 |
A4のハガキサイズ | 210mm × 297mm | 120円 |
※出典: 日本郵便「国内の料金表(手紙・はがき)」
https://www.post.japanpost.jp/send/fee/kokunai/one_two.html(参照 2022-08-25)
通常サイズのハガキは第二種郵便物として63円で郵送できますが、大判のハガキとA4のハガキは通常のハガキよりも料金が割高です。
ハガキを基本料金で送るためには規定重量以内の重さに留めておく必要があります。例えば、通常サイズのハガキを63円で送る場合は6g以内にしなければなりません。ハガキの重量が6gをオーバーした場合、ハガキとして扱われなくなり、基本料金は定型封書と同額の84円になります。また、大判のハガキは25gを超えると、郵送料金は94円です。
紙は湿気を吸うと重くなるため、規定重量ピッタリで作成すると重量をオーバーしていたという事態にもなりかねません。また、数枚のシールであれば問題ありませんが、複数枚のシールや厚みのあるシールを使ってハガキをデコレーションした場合も規定重量を超える原因になるので注意しましょう。
※掲載している情報は2022年8月時点のものです。郵便物の料金改定などがあった場合は日本郵便の公式サイトをご確認ください。
通常ハガキサイズ・大判・A4の長所と短所
前述のとおり、ハガキにはいくつかの種類があります。ハガキの種類によって長所と短所が異なるため、利用目的に応じて選択する必要があります。
以下、通常ハガキ、大判ハガキ、A4ハガキの長所と短所をまとめましたので参考にしてみてください。
ハガキの種類 | 長所 | 短所 |
通常ハガキサイズ | 送料が安い | 情報量が限られる、他のハガキに紛れ込むため顧客の目に留まらないこともある、インパクトに欠ける |
大判ハガキサイズ | 定形郵便物として普通郵便で送れる、インパクトがあるため顧客の目に届きやすい、情報を多く盛り込める、図や写真を挿入しやすい | 通常ハガキサイズよりも料金が割高 |
A4ハガキサイズ | 面積が大きいため情報を多く盛り込むことが可能、顧客の目に届きやすい | 普通郵便での発送は送料が割高 |
それぞれのハガキに長所と短所があるため、利用目的や必要性に応じて使い分けましょう。
よく利用されるハガキサイズ
DMで利用されるハガキのサイズは用途や送る相手によって異なります。
以下、目的ごとによく利用されるハガキサイズをまとめました。
ハガキの種類 | 目的 |
通常ハガキサイズ | 会員向けの告知、および定期的な発送、セールやキャンペーンの告知 |
大判ハガキサイズ | 新店舗や新サービス、セール、キャンペーンの告知、クーポン付帯の告知 |
A4ハガキサイズ | 圧倒的な情報量を顧客に伝える必要があるケース、クーポン付帯の告知 |
通常ハガキサイズの大きな利点は郵送料の安さ。価格が安く、サイズが小さく扱いやすいため、大多数にDMを送るのに適しています。例えば、定期的に送る会員向けのDM、恒例イベント開催案内などには通常サイズのハガキがおすすめです。
大判ハガキサイズは店舗のオープン告知や目玉商品の案内など、顧客を多く、かつ確実に獲得したい場合に向いています。また、情報量が多くても、大判ハガキにはクーポンを付帯する余白があります。
A4サイズハガキの魅力は圧倒的な情報量を掲載できる点です。家電量販店やスーパーのセール情報の他、イベントや商品に関する情報を詳細に紹介することもできます。
圧着ハガキのメリット
圧着ハガキは折りたたみハガキという名称でも知られています。ハガキの印刷面に専用のニス、もしくは糊を塗布して接着させたハガキです。
圧着ハガキのメリットは以下の3つです。
- 通常ハガキと同価格で多くの情報を掲載できる
- 個人情報を保護できる
- 開封率の高さ
圧着ハガキは通常のハガキよりも面が多いため、2倍、もしくは3倍の情報量を掲載できます。また、郵送料金は通常ハガキと同じ63円なのでお得感があります。
また、通常ハガキは誰でもハガキに書かれている内容を見ることができますが、圧着ハガキはハガキの印刷面が閉じられた状態ですので記載内容は保護された状態です。
効果的なハガキDMを作る5つのポイント
効果的なハガキDMを作るポイントは以下の5つです。
- DMの企画作成
- 効果的な文章を作る
- 文章のレイアウトを整える
- 1面で伝えられるデザインを作る
- PDCAを回す
ポイントをしっかりと意識することで、DMを送ったものの効果がなかったという事態を防げます。
1.DMの企画作成
DMの作成を決めたら、DMの企画を考えることから始めましょう。
DMの規格作成には5W2Hのフレームワークが役立ちます。5W2Hとはビジネスシーンにおいて活用されている考え方で、物事を論理的に整理し、分類するフレームワークです。
5W2Hの意味するものは以下のとおりです。
- When(いつ?)
- Where(どこで?)
- Who(誰が?)
- What(何を?)
- Why(なぜ?)
- How(どうやって?)
- How much(いくらで?)
DMの企画を作成する際は、上記の5つのWと2つのHに答えていきましょう。例えば、When(いつ?)に対してはサマーセールに間に合うように5月下旬まで、Where(どこで?)に対しては全店舗でといったように決めていきます。
5W2Hを活用することで販促の取り組み内容が整理されるため、顧客にDMを送る目的を把握しやすくなります。
目的と目標を決める
DMを顧客に各種コストを費やして送るからには、目的や目標が何かあるからでしょう。販促、イベントやセールの案内、あるいは新店舗の開店の通知などを目的に、DMを送る企業が多いです。
DMを作成する際は目的と目標を決めてください。目的と目標を明確にしておくことで、それに合ったDMを作成できるため高い効果を得られることが期待できます。一方、顧客にDMを送ってみれば何らかの効果を期待できるかもしれないなど、はっきりしない状態でDMを送っても実感できる効果は得られないでしょう。
DMを送る目的を決めておくことで内容や情報量をイメージできるため、ハガキのサイズを検討しやすくなります。
また、DMの効果を最大限に引き出すためには、競合がハガキDMをどのように活用しているのか把握しておくことも重要です。
ターゲットを絞り込む
マーケティングではターゲットの絞り込みが重要視されています。ターゲットを絞り込まず、多くの人たちにできる限り伝えようとするよりも、ターゲットを明確に絞り込む方が得られる効果が大きい傾向にあります。
ターゲットとは、市場において商品やサービスを特に届けたい層です。年齢、性別、職業、居住地、年収、職業、既婚・未婚、子どもの有無などがターゲットを決める際の着目点になることが多いです。
前述の要素に加えて、既存顧客、潜在顧客、見込み顧客も重要なポイントです。例えば、既に自社の商品やサービスを多く利用している方たちをターゲットとするのか、それとも自社の商品やサービスを利用したことのない方たちをターゲットにするのかではマーケティング方法は大きく異なります。
発送のタイミングを設定する
DMで大きな効果を得るためには発送のタイミングも重要なポイントです。顧客の元に届いたDMのタイミングによって集客率が大きく変わります。
例えば、不動産のチラシは木曜日、金曜日、土曜日に多い傾向です。休日にマンション探しを行う方が多いため、DMは不動産を探している方たちが最もよく動く土日を見据えたタイミングに届くように設定されています。土日に不動産探しに出かける予定がある方にとって、金曜日にチラシを目にすれば、その不動産会社に休日に行ってみようかという心理的効果を期待できるでしょう。
また、セールや展覧会、販売会の開催に関するDMは、開催日の何日前までに顧客の元に届いていないと、来客率が下がるといった経験則が業界ごとにあります。開催日よりも明らかに早く届きすぎると忘れられることがありますし、開催日の直前だと別の予定が入っていることもあります。こうした事情を考慮しながら、発送のタイミングを設定しなければなりません。
オファーを活用する
オファーとは特典のことです。DMを受け取った人だけが得られるオファーを用意しておくことで集客率アップを期待できるでしょう。オファーの例として、クーポン券や割引券、プチギフトなどが挙げられます。
オファーを活用することで、受け取り手の行動しなければならないという意欲を高めることができます。
レスポンス方法を決める
DMの内容を確認した顧客が商品やイベントに関心を寄せたとしても、レスポンス方法について分からない場合、関心は薄れていくでしょう。
DMの内容に魅力を感じた顧客を確実にサービスの利用や来店に結び付けるためには、顧客のレスポンス方法を分かりやすく記載しておく必要があります。
例えば、DMの目的がカスタマーセンターへの問い合わせ数アップであった場合、電話番号やメールアドレスを記載しておかなければなりません。また、申し込みの件数を増やしたい場合は、申込書を送付したり、往復ハガキを活用したりすると効果的です。
また、自社サイトや商品ページのアクセス数をアップさせたい場合はQRコードの掲載をおすすめします。QRコードを掲載しておくことで、顧客はURLを入力したり、検索一覧ページから探したりする手間が省けるため、サイトにアクセスする心的ハードルが下がります。
ハガキのサイズを決める
DMを送るにあたってハガキのサイズは重要です。DMの内容や目的に適切なサイズのハガキを選択することで、開封率や来店率のアップにより結び付きやすくなります。
ハガキのサイズは訴求する内容や量、予算を考慮しながら決めてください。予算を重視したい場合は通常サイズのハガキ、顧客にインパクトを与えたい場合は通常サイズよりも大きいサイズのハガキがおすすめです。
ハガキのサイズを企画時点で決めておくと、デザインやレイアウト、テキストを決める作業がスムーズになります。
2.効果的な文章を作る
DMではターゲット層の心を捉えるような文章を作成する必要があります。魅力的なキャンペーンやお得なセールであっても、DMの書き方によってはその魅力は顧客に伝わりません。
同じ告知であってもターゲットが違えば、訴求方法は異なり、文章のトーンや用いる単語も異なります。例えば、アパレルブランドのセールのDMと一括りでいっても、女子高校生とOLではキャッチコピーや表現、訴求方法は違うものです。
また、DMは企画時で決めた内容によっても作成する文章は異なります。文章を作成する際はDMの目的や目標をよく考慮することがポイントです。
DMは使用するハガキのサイズによって情報量が変わります。通常サイズのハガキであれば、キャッチコピーでインパクトを与えたり、細やかな情報を最小限に抑えて開催概要を分かりやすく掲載すると効果的です。対して、大きいサイズのハガキであれば、商品の写真を掲載したり、情報を詳しく説明したりすることも可能です。
DMを作成する際はキャッチコピー、挨拶文、サービスの紹介、サービスから得られる効果や利益、オファー、レスポンスなど基本の構成を網羅的に記載するようにしましょう。注意点としては、企画から外れた文章にならないようにする必要があります。DMを受け取った顧客が理解しやすい文章を書くことが大前提です。
キャッチコピー
キャッチコピーは顧客の心をキャッチするための宣伝文句です。DMのキャッチコピーはDMの受け取り手が一目で興味を惹くような文言にできるかが鍵となります。キャッチコピーを作成する際は、受け取り手にとっての利点を端的な言葉でまとめるようにしましょう。
例えば、以下のようなキャッチコピーが効果的です。
- 本ハガキをお持ちの方限定!プレセールのご案内
- この夏、偏差値10アップも期待できる!夏期講習のご案内
- 本ハガキをお持ちの方だけ!店内全品10%オフキャンペーンのご案内
受け取り手が利点を感じやすい言葉を以下の表にまとめましたので参考にしてみてください。
利点 | 言葉 |
安い | 割引率〇%、業界最安値に挑戦、年に1度のお買い物のチャンス |
簡易性 | 誰でも簡単、未経験者も安心 |
即日性 | 1日、わずか〇日、夏休み中に〇〇達成できる |
限定性 | 〇日間限定、限定〇個、先着〇人様 |
特別感 | 本ハガキをお持ちの方、お得意様限定、新規のお客様限定 |
損失回避 | 〇日以内であれば全額返金、利用しなければ損 |
挨拶文
DMにおける挨拶文には、DMの内容が自分に対するものであると感じられる効果があります。また、挨拶文はDMの冒頭に書くことが一般的であるため、受け取り手がまず最初に目に留まる箇所でもあります。
挨拶文では「◯◯のご案内」や「日頃よりご愛顧いただきありがとうございます」といった表現を避けるのがコツです。受け取り手の悩みに寄り添った表現や受け取り手が自分に対して語りかけられていると感じられるような表現にしましょう。
挨拶文の例を以下にまとめましたので参考にしてみてください。
- 片頭痛にお悩みではないでしょうか。日々の片頭痛に悩まれている方のために〇〇が誕生しました!
- あなたの新生活を美肌から応援します!本ハガキを持参のお客様に化粧水のサンプルをプレゼントします。
サービスの紹介
DMでは商品やサービスを顧客に分かりやすく伝えなければなりません。分かりやすい文章を心掛けることも大切ですが、ハガキのスペースに余裕がある場合は画像や写真を掲載することで、記載内容についてより伝わりやすくなります。また、商品やサービスのスペックだけでなく、商品の背景について説明を加えると効果的です。
サービスの紹介文の例を以下に書きましたので、参考にしてみてください。
北海道の広大な大地でのびのびと育った牛のミルクをたっぷりと使用したプリンです。自社の牧場は山々に囲まれ、空気がとてもきれいな場所にあります。新鮮なミルクのおいしさを活かすために、独自の調理法でプリンを作りました。
サービスから得られる効果や利益
DMにはサービスから得られる効果や利益を明記し、サービスを受けることで得られるメリットを記載します。受け取り手が得られる利益を文章化することで、受け取り手の行動意欲を向上できます。
サービスから得られる効果や利益を訴求する文例を以下に書きましたので、参考にしてみてください。
今年も夏期講習の開催が決定しました。夏期講習では志望校に合った講義を弊社の人気講師が行います。例年、この講習を受けたことで苦手分野が得意になった生徒や、偏差値が10以上アップした生徒もいます。
オファー
DMを受け取った方だけが受けられるオファー(特典)について明記しておくと効果的です。オファーの例として、割引券やクーポン券、プチギフト、抽選券などが挙げられます。
DMにオファーについて記載しておくことで、受け取り手は行動しなければ損だという気持ちになるでしょう。また、お得感を抱いたことで、この機会に利用してみようという気になるはずです。
オファーの文例を以下にまとめましたので、参考にしてみてください。
- 本ハガキを持参の方、ラーメンにお好きなトッピングを一つ無料でできます。
- 本ハガキを会計時に提出いただいた方には、お会計から10%割引します。
レスポンス
DMの内容に魅力を感じた方がすぐに行動できるよう、DMには問い合わせ先や資料の請求方法について分かりやすく記載するようにしましょう。
DMを見てサービスを利用してみようという気になっても、問い合わせ方法が分からなかったり、資料請求をすぐに行えなかったりすると、受け取り手の関心は薄れるものです。受け取り手に興味を持ってもらえても、気が変わってしまうことになるので気を付けてください。
受け取り手に分かりやすいレスポンスの方法として以下の方法があります。
- QRコードを掲載する
- 問い合わせ先を囲みや太字で強調する
- URLを立体的にする
3.文章のレイアウトを整える
ハガキDMにはDMを構成する以下の項目を見やすくレイアウトする必要があります。
- キャッチコピー
- 挨拶文
- 商品、サービス紹介
- 効果や利点
- オファー
- 問い合わせ先
DMのレイアウトでは上記の内容を誰にとっても見やすく配置することがポイントです。
自社でレイアウトを行うことが難しい場合は業者に依頼することをおすすめします。
NとZを意識する
ハガキDMは記載されている内容ごとに注目してもらいたい部分やポイントは異なります。各項目を記載する位置は定められていないため自由に決めることが可能です。
各項目の配置場所を決める際、NとZを意識してみてください。人間の視線にはある程度のパターンがあります。縦書きの文章を読む際、視線は上から下に移動します。情報は上から下へと重要度の高い項目を並べていくと効果的です。一方、横印刷では縦書きでN字、横書きではZ字を描くように視線が移動する傾向にあります。
レイアウトのパターンについて
レイアウトのパターンとして、前述のように視線の動きを考慮して配置すると効果的です。しかし、DMのレイアウトはパターンに決まりがあるわけではないため、商品やサービスの魅力が最も伝わりやすく、誰にとっても分かりやすいレイアウトのパターンを考えてみてください。
例えば、ハガキの3分の1をキャッチコピーにした場合、顧客は一目で何のDMであるのか分かります。そのため、他のハガキに紛れて顧客の目に届かないという事態を防ぎやすくなるでしょう。また、ハガキ記載の内容が要約されたキャッチコピーであれば、読み手は情報が一瞬で分かるため忙しい方にも効果的です。
写真をメインにレイアウトした場合、顧客は商品やサービスをイメージしやすくなります。目玉商品の写真や人気商品の写真を掲載することで、店頭に足を運んで実際に見てみたいと思う顧客も出てくるはずです。
その他にも、写真と文字を均一にしたレイアウトがあります。写真と文字をバランスよく配置することで見た目にも美しいだけでなく、受け取り手は記載内容についてよく理解できるでしょう。
レイアウトで参考になるサイト
ハガキのレイアウトで参考になるサイトを3つ紹介します。無料でテンプレートを利用できるサイトや数千種類のテンプレートが充実しているサイトもありますので、レイアウトでお悩みの方は参考にしてみてください。
・PIXTA
情報量が少ないDMにピッタリのテンプレートが豊富です。約7610の画像が掲載されているため、商品やサービスの雰囲気に合ったテンプレートに出会えるはずです。また、無料テンプレート一覧には各業界のDMで使えるテンプレートが充実しています。
・パワポン
パワポンは情報量が多いDMにおすすめです。無料でダウンロードできるテンプレートは1559点。「イベント、キャンペーン」や「会社案内・店舗紹介」などカテゴリごとにテンプレートを探すことができるため、利用用途に適したテンプレートを探しやすいです。
・Canva
Canvaを活用すれば、誰でもプロ品質のデザインを作成できます。また、テンプレートの数は8000以上と豊富です。チラシやメニュー表の作成も簡単にできます。
4.1面で伝えられるデザインを作る
ハガキのDMはコストパフォーマンスに優れており、サイズが小さいため扱いやすいというメリットがある一方、情報を掲載する面積が狭いのが難点です。そのため、限られたスペースを有効活用し、商品やサービスの魅力を伝える必要があります。
DMを活用して来店や問い合わせのきっかけを作るためには、DMの受け取り手に商品やサービスについてイメージしてもらう必要があります。また、ハガキのデザインが顧客好みの場合、顧客にハガキ記載の内容を読んでもらいやすくなるだけでなく、その後のアクションにもつながりやすいでしょう。
カラーやフォントは自社のイメージや顧客の好みに合ったものを選択する、目立たせたい文章を強調する、写真が映えるデザインを考えるなど工夫が必要です。
文字のデザイン・大きさ・フォント
文字のデザインや大きさ、フォントで最も重要なのは読みやすさです。デザイン性に優れていても文字が読み取りにくければ、ハガキに記載されている内容について最後まで目を通さない顧客も出てくるでしょう。
文字のサイズが12ポイント以下になると、読みにくいと感じる方が増えてくるようです。また、漢字が多用されていると、最後まで読む気がなくなる方もいます。
告知内容や広告内容が同じであっても、文字のフォントによって読み手に与える印象は大きく異なります。
以下の表に、一般的によく用いられているフォントとイメージについてまとめたので参考にしてみてください。
明朝体 | 真面目、礼儀正しい、知的 |
楷書体 | 礼儀正しい、真面目 |
ゴシック体 | カジュアル、親近感、楽しい |
メイリオ | かわいらしい、ポップ |
カラー
人によって好きなカラーや親近感を抱きやすいカラーはそれぞれ異なります。また、カラーには一般的に連想されるイメージもあります。例えば、ピンクは春や女性らしさを連想しやすく、ブルーには夏や清涼感を連想する方が多いでしょう。また、紫や濃紺には高貴さや落ち着いた印象を抱きやすく、緑からは自然を連想します。
DMハガキを作成する際は色の選択にも工夫が必要です。季節に合った色にする、会社イメージに合った色にする、ブランドイメージに合った色にするなど、色についてもよく検討してみてください。
DMハガキに使用するカラーをうまく選択することができれば、顧客の関心を高めることができるため来店率アップにも繋がるはずです。
同業他社のハガキDMを参考にする
DMを作成する際は、自社のブランドイメージやサービスの特徴に合わせてデザインを考えて構いません。
しかし、業界ごとにデザインの特色があるため、それを考慮することでより効果的なDMに仕上がることが期待できます。また、同業他社は自社と同じような趣向の顧客を多く抱えている傾向もあるため、同業他社のハガキを分析することで顧客好みのデザインに仕上がりやすくなります。
以下、DMハガキの業界ごとのデザインの特色をまとめましたので参考にしてみてください。
業界 | デザインの特徴 |
不動産、自動車 | 高級感、信頼 |
宝石 | 高級感、商品の写真、信頼 |
子供服 | かわいい、ポップ、商品の写真、イラスト |
スーパー | お得感の強調、割引商品名 |
クリーニング店 | お得感の強調、クーポンの付帯 |
5.PDCAを回す
PDCAは業務改善の手法の効果的なモデルとして注目されています。PDCAは以下の言葉の頭文字によって構成された単語です。
- P(Plan=計画)
- D(Do=実行)
- C(Check=評価)
- A(Action=改善)
PDCAはビジネスシーンでよく使われています。マーケティングの他、生産管理や品質管理といった管理業務で使用される機会も多いです。
PDCAは目標に向かって、改善を重ねながら目標達成に繋げる手法です。一度の施策では思うような効果を得られなかった場合でも、施策内容を分析して改善点を見出すことで、次の施策の段階でさらに高い効果が期待できます。
DMにおいてもPDCAを回すことによって効果を高めていくことができます。DMを送った後の顧客の反応やアクションを分析し、問題点を改善していくことによって、より大きな効果が得られる方法でアプローチを行えるようになるはずです。
効果測定がしやすいQRコード
DMにQRコードを掲載することで、受け取り手がQRコードを通してURLにアクセスした情報を可視化できます。DMによるサイトへのアクセス数の増加率や受け取り手が閲覧したページを把握できるため、次回の施策に活かすことが可能です。
DMの効果が分からない状態でDMを送り続けたり、ターゲット層とのマッチ度が分からず憶測でDMを送り続けたりしても、ベストな効果を得ることはできないでしょう。場合によっては、ハガキ代やDMを送るまでのさまざまな手間が無駄になってしまうこともあります。
顧客のニーズや動向、DMの費用対効果を把握した上で顧客にアプローチすることで、無駄を省けるだけではなく、より効果的な施策に繋げることができるのです。
まとめ
DMは各種イベント開催の通知の他、新規顧客の獲得や既存顧客に来店のきっかけを作るのにも効果的です。ハガキでDMを送る際は目的やターゲット層を明確にした上で作成し、送るタイミングの見極めがポイントになります。
DMの効果を測定したいと考える企業の担当者の方にはDM+がおすすめです。宛名別に全て異なるQRコードを印刷しておくことで、 DMを受け取った顧客の行動を可視化できます。顧客がDMを見たのか分からない、顧客が何に興味を持っているのか分からないといった、DMの送り主が抱える悩みを解決できます。