バースディDMは効果がある? 失敗しないコツを解説

DMのお役立ちコラム

個人や法人宛てに直接送付することができる紙のDM(ダイレクトメール)。

高い開封・閲読率を誇り、特に顧客個人へのダイレクトマーケティングでは代表的なツールとして知られています。

そんなDMにはさまざまなスタイルのものがありますか、中でも顧客の誕生日や近辺のタイミングで送る「バースディDM」が効果的です。

本記事では主に企業の宣伝担当者に向け、バースディDMにはどのようなメリットがあるのか、また効果を発揮するためにはどのようなポイントがあるのかなどについて解説します。

バースディDMを送付するべき理由

マーケティングに効果を発揮するバースディDMですが、その根拠にはどのようなものがあるのでしょうか。

以下に顧客情報として誕生日を把握していることを前提に、バースディDMを送付するべき4つの理由について見ていきましょう。

誕生日は顧客全員が持ち、企業側が取得しやすい情報だから

顧客情報の取得にはさまざまな方法がありますが、例えば商品やサービスの利用に伴う会員登録を通じての収集が挙げられます。

そうした場合には氏名・連絡先・住所だけではなく、生年月日の記載を求めることも珍しくありません。

年齢層というセグメントとしても重要ですが原則として誕生日は顧客全員にあり、企業側が取得しやすい上に記念日としても位置付けられる点がポイントです。

そのためDM送付に適しており、顧客情報のうちでもぜひ入手しておきたい項目の一つといえます。

企業ではなくお客様のタイミングに合わせてDMを送れるから

バースディDMはそれぞれのお客様に対して送付のタイミングが決まっており、年間での施策として予定が立てやすいこともメリットです。

企業側によるキャンペーンなどのタイミングではなく、あくまで顧客個人のライフイベントに関わる点は販促施策のうちでも特殊な部類に入るでしょう。

誕生日は固定されたイベントであるため、企業側が送付のタイミングを改めて検討する必要がありません。タイミングは顧客ごとに分散するため年間を通じて途切れなく実施できるアプローチといえます。

お客様との関係強化につながるから

バースディDMは単に売上アップや集客に効果を発揮するだけではなく、お客様との関係強化という重要な役割も果たします。

誕生日に関わることは顧客個人のイベントであり、DMが担うダイレクトマーケティングにはふさわしい項目の一つです。

何よりも一人の顧客へ向けてその誕生日のタイミングで、企業からお祝いや特典情報などのメッセージを送ることは特別感があります。

これは企業側が一括多数の顧客ではなく、個人を相手として丁寧に対応していることを印象付ける効果があり、ワントゥワンコミュニケーションを実現する一つの手段となり得ます。

周囲への宣伝効果があるから

バースディDMは誕生日イベントのお祝いという側面も強いため、特別なデザインや凝った作りのものを送ることも少なくありません。

そうした印象に残るバースディDMは、受け取った本人だけでなくその家族や友人に見せたり、写真を撮ってSNSにアップしたりといった行動も期待できます。

つまり周囲への宣伝効果を発揮するケースがあり、ダイレクトマーケティングの一種でありながら企業側にとっての不特定多数に波及する可能性を秘めています。

例えば「飛び出す絵本」のようなポップアップ式のバースディカード、真心を込めた手書きの文面、高級感と祝賀感を演出する箔押しのクリエイティブ等々、特別なイベントであることを強調するとよいでしょう。

バースディDMには、このような宣伝効果を期待することができます。

興味・関心を引くバースディDMを作る4つのポイント

では顧客の興味・関心を引くバースディDMを作るためには、具体的にどのような点に注意すればよいのでしょうか。

そのための4つのポイントを以下で見ていきましょう。

1.ターゲット(誰に)

バースディDMはまず「誰に」送るか、つまりターゲットの設定が重要となります。

DM施策で成果を出すメソッドの一例として、「5:2:2:1の法則」が挙げられます。

これはDMにおける「ターゲット」「オファー」「タイミング」「クリエイティブ」の4要素の重点比率をそれぞれ5:2:2:1の割合とすることを意味しており、「ターゲット」を最も重視していることが特徴です。

ダイレクトマーケティングの根幹ともいえる個人に対してのアプローチであるため、そのペルソナの詳細な設定が大前提という証でもあります。

このようにバースディDMでもターゲティングの重要性が第一にありますが、その具体例を以下に例文と共に示します。

購買データをもとに優良顧客のみに送る

ターゲットとなる顧客には商品・サービスの購入や利用の状況によるランクがあります。

それは「1回限り」「リピート」「優良」の3段階で、実質的には少数の優良顧客に買い支えられている商品・サービスが多数派です。

このように全体を構成する中の一部の要素がその総体を支えている様相を「パレートの法則」、あるいは「ばらつきの法則」「80:20の法則」と呼んでいます。

したがってバースディDMに限らず、DM施策では購買データをもとに優良顧客にターゲットを絞るのもセオリーの一つです。

以下にそうした場合の例文を見てみましょう。

  • ○○様の会員ご登録○○周年を記念して

○○様が弊社サービスの会員にご登録いただいてから、〇月で○○周年を迎えます。

日頃のご愛顧への感謝を込めて、この度ささやかながらプレゼントをご用意しました。

合わせてお得なお知らせもございますので、ご覧いただけましたら幸いです。

  • 累計ポイント○○○〇pt突破、おめでとうございます!

いつも弊社商品をご利用いただきありがとうございます。

この度○○様がお持ちのポイントが○○○○ptを突破しました。

商品との交換やお買い物に使えるため、お得なキャンペーンと合わせてお知らせいたします。

上記は直接的なバースディDMではありませんが、会員登録やそれに伴うポイントの累積をある種の「記念日」として演出する方法です。

このように優良顧客ならではの購入・利用歴の長さや、別途設定した会員特有のポイント制などにフォーカスした例が挙げられます。

そうすることで「購入・利用といった行動を高確率で喚起できる層」への、より確実なアプローチが可能となります。

顧客の年齢や性別などの属性に応じて送る

バースディDMは毎年訪れる誕生日のタイミングに合わせて送ることができますが、さらに顧客の年齢や性別などの属性を活用することでより効果を発揮します。

例えば誕生日のうちでも特定のライフイベントにまつわる節目需要があり、そうした機会を捉えることが肝要です。

以下に例文を見てみましょう。

  • 謹んで還暦のお祝いを申し上げます

○○様、お誕生日おめでとうございます。還暦というめでたい節目を迎えられ、弊社一同心よりお祝い申し上げます。

この度は記念としてささやかなプレゼントと、ご利用特典をご用意いたしました。

  • 一生に一度の成人式、ぴったりな振袖をコーディネートいたします

○○様、お誕生日おめでとうございます。〇月で新成人、大人の仲間入りですね。

一生に一度の成人式は振袖姿で臨みませんか。弊社では○○様にぴったりな振袖を、専門のコーディネーターがご一緒にお選びいたします。

これらは年齢のうちでも還暦と成人という一度だけのタイミングを捉えたものですが、成人式については振袖など女性向けのテーマを取り上げることで性別でのセグメントも可能です。

このように、年齢と性別での属性分けもターゲティングの重要なファクターの一つです。

DMの目的に適した顧客に送る

DMを送付する目的としては商品やサービスを購入・利用した顧客へのフォローアップ、優良顧客のケア、休眠顧客へのアプローチ等々さまざまなものがあります。

DMのターゲティングではどういった顧客にどのような目的で送付するかが重要なテーマの一つです。

以下はバースディDMに限ったことではありませんが、休眠顧客に向けて再購入を促す目的で送る文例です。

  • この半年間での効果はいかがでしたでしょうか?

○○様、弊社サプリメントをご利用いただきまことにありがとうございます。

前回のご購入より半年が経ちますが、その後効果のほどはいかがでしょうか。

間もなく定量を使い切るタイミングですので、継続してご利用いただけるお客様にお得な割引のお知らせがございます。

このように、例えば半年という期間で休眠している顧客へ継続メリットを訴求することで、再購入・利用を喚起する方法があります。

いずれにせよDMの目的に対して、適切な顧客はどのような層であるかを正確に把握することが肝心です。

2.タイミング(いつ)

通常のDMはもちろん、バースディDMでもどのタイミングで送付するかは重要なポイントです。

例えば靴やバッグなどプレゼントに適した買い物のクーポンなどは誕生日の直近ではなく、1カ月~半月ほど前に送るのがセオリーです。

このことによって受け取った人が誕生日の買い物までにDMを読み返して検討するなど、来店や利用へとつながる導線となる可能性が高まります。

3.訴求内容(何を)

DM施策では訴求内容が重要となりますが、バースディDMでは受け取った人にどのよ

うな便益があるのか、つまりベネフィットを明確にすることもポイントです。

具体的な内容としては、例えば新商品の紹介・割引クーポンの添付・サンプルやノベルティの同封などが挙げられます。

いずれのケースにおいてもDMを受け取って開封することが、顧客にとってのメリットとなるように設計することが肝要です。

4.デザイン(どのように)

DMは受け取った人の目を引いて最後まで読んでもらうことが大切ですが、バースディDMでも同様です。

それには文章の内容だけではなくデザイン面での工夫が必要で、誕生日に関わるイベントであるため何よりもまずお祝いのメッセージが主になるよう心掛けましょう。

また、文面を読みやすく分かりやすくすることはもちろん、特典がある場合は視覚的に内容が伝わるアイコンを用いるなどして簡潔に示すことがポイントです。

さらにクーポンや割引の利用などは使用期限を目立つように記載し、期間内に利用してもらえるような導線によって顧客の行動を喚起する点にも意識を向けましょう。

関連記事:パーソナライズDMとは?メリットや作成~発送までの流れを解説https://dmplus.jp/column/about-personalized-dm/

誕生日の情報がない顧客へのアプローチ方法

顧客に対して強く訴求できるバースディDMの概要を説明してきましたが、そもそも誕生日の情報がない場合にはどのようにアプローチすればよいのでしょうか。

対策としてはやはり新たに誕生日情報を収集する施策が必要となります。

そのためには来店時やキャンペーン告知など何らかのタイミングで対面あるいは電話などで直接ヒアリングする他、DMならではの機能を用いる方法もあります。

例えばクーポン機能を付与したDMを年始に送り「お誕生月にご利用ください」などと使用条件を設定しておくと、もしそのクーポンが適用されれば当該月が使用者の誕生月であることが分かるでしょう。

またDMにサイトのアンケートページへのURLを記載するなどして、設問の中に生年月日の回答を設ける方法もあります。その際には、アンケートに答えることで顧客が何らかの利益を得られる仕組みを作るとなおよいでしょう。

さらには会員登録などの顧客情報取得を段階的に分け、最初は氏名と連絡先など最低限の回答としつつ、後日返信はがきDMで生年月日を含むより詳細なプロフィールを収集するのも一手段です。

その際には個人情報保護用のシール・フィルムを添付するなどの配慮も必要です。

バースディDM施策をする際は効果測定もセットで行う

顧客への真心を伝えやすいバースディDMというアプローチですが、せっかく送るからには売上アップや来店促進、購入・利用の喚起につなげたいもの。

そこでバースディDMにこそ「効果測定」をセットで行う仕組みが望ましいといえます。

効果測定とはつまりDMを受け取った人のうちどれだけの割合が内容を読み、その結果としてサイトなどへアクセスしたり問い合わせを行ったり、商品やサービスを購入・利用したのかというデータを収集することです。

DMを読んだとしてもリアクションがなければその割合は不明ですが、専用のURLや連絡先を設定することでDM経由での顧客の反応数が分かります。

また同様に購入・利用に至った数とDM送付数の比率を分析することで、購買行動への効果を測定することが可能です。

あるいはDM本体を引換券としたりクーポン券としての機能を持たせたりして、実店舗への来客比率を計測する方法もあります。

これらは今後の販促施策のために役立つ貴重な情報であるため、ぜひとも可能な限り獲得・蓄積しておきたいものです。

関連記事:DM送付後の効果測定方法は?確認するべき指標と計算方法を解説https://dmplus.jp/column/how-to-measure-the-effect-after-sending-dm/

まとめ

バースディDMの効果や送付の際のポイントを中心に解説しました。

特別な記念日の一つである誕生日に送られてくるDMは、受け取った人にとってはやはり印象に残りやすいものです。

このように真心込めたアプローチは、マーケティングでも大きな効果を発揮することが期待できます。

販売促進やマーケティング施策に有効な分析型DMを提供する「DM+」では、顧客ごとのDMに固有のQRコードを添付し、送付後のトラッキングができる「ユニークQRコード作成サービス」を展開しています。

これによりDMを受け取った後にどういった行動をとったか、あるいはそれをきっかけとして商品の購入やサービスの利用に至ったかをモニターすることも可能です。

バースディDMはもちろん、紙DMを利用した販促・マーケティング施策に、ぜひご活用ください。

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