「見込み客を効率的に獲得したいけど、どの方法が一番効果的なのだろう?」とお悩みではないですか?
ビジネスの成長において見込み客の獲得は欠かせないステップの一つです。ただし闇雲にアプローチ数を増やすだけでは成果につながりにくいため、適切な方法を選び、戦略的に進めていくことが重要です。
本記事では、見込み客を獲得するための12の方法や、成約につなげるためのポイントについて詳しく解説します。見込み客の獲得方法にお悩みの方や、効果的なアプローチ方法を見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事で分かること
- 見込み客の定義や潜在顧客の明確な違い
- 効率的な見込み客獲得の3つのポイントと、オンライン・オフラインの具体的な施策12選
- DMをはじめとした効果的な活用法や、見込み客を成約につなげる実践的なステップ
見込み客とは?
見込み客とは将来的に自社の商品・サービスを購入する可能性が高い企業や個人のことを指します。すでに自社に対して何らかの関心や接点を持っている点が特徴です。
例えば、以下のようなアクションを取った企業や個人は、見込み客として判断できます。
- 資料請求やホワイトペーパーのダウンロード
- メールマガジンへの登録
- セミナーや展示会への参加
- Webサイトでの問い合わせ
- SNSでのフォロー
マーケティングの世界では「リード」という用語も使われますが、基本的には見込み客と同じ意味で使われます。
見込み客と潜在顧客との違い
見込み客と潜在顧客は似ていますが、明確に区別する必要があります。
潜在顧客とは、自社の商品・サービスを知らない、あるいは自身の課題に気付いていない企業や個人のことです。対して見込み客は、自社を認知しており、課題を解決したいという意識を持っている点が大きく異なります。
マーケティングや営業活動を効果的に進めるには、この違いを理解することが大切です。以下に見込み客と潜在顧客の違いを整理しました。
| 項目 | 見込み客 | 潜在顧客 |
| 自社の認知度 | 自社を知っている | 自社を知らない |
| 課題意識 | 課題を認識し解決したいと思っている | 課題を認識していない |
| 自社への興味・関心 | すでに興味を持っている | 興味を持つ可能性がある |
| アプローチ方法 | 育成・情報提供が中心 | 認知・課題提起が中心 |
見込み客と潜在顧客は、どちらも将来顧客になりうる重要な存在です。それぞれの段階に合った適切なコミュニケーションを行うことが、顧客の獲得につながるポイントです。
見込み客を効率的に獲得する3つのポイント

効率的に成果を上げるためには、戦略的なアプローチが欠かせません。ここでは、見込み客獲得を成功に導く3つのポイントを解説します。
1. ターゲットを明確にする
見込み客獲得の第一歩は「誰にアプローチするか」を明確に定義することです。ターゲットが曖昧なままでは、どんなに優れた施策も効果を発揮できません。
BtoBの場合は、企業と担当者の両方にペルソナを設定することがポイントです。具体的には以下の要素を詳しく設定しましょう。
| ターゲット | 企業 | 個人 |
| 設定要素 | ・業界 ・業種 ・企業規模(従業員数・売上高) ・事業課題や成長段階 ・予算規模 | ・役職 ・職種 ・年齢 ・経験年数 ・情報収集の方法 ・決裁権の有無 |
例えば「製造業の中小企業で、DX推進を担当している40代のマネージャー層」といったように、人物をイメージできるレベルまで具体化することが重要です。詳細にペルソナを設定すると、メッセージの設計や、商談の進め方まで一貫性を持って実施できます。
2. カスタマージャーニーマップを作成する
見込み客を効率的に獲得するには、顧客がどのように商品やサービスを認知し、購入に至るのかという流れを理解することが不可欠です。そのために役立つのがカスタマージャーニーマップです。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が製品やサービスを認知してから購入に至るまでの、一連の行動を可視化したもので、各段階に応じたアプローチを明確にできます。
一般的な購買プロセスは、以下の通りです。
- 問題や課題を認識し始める
- 解決方法を調べ始める
- 複数の選択肢を比較する
- 実際の導入・利用開始
この流れに沿って接点や提供すべき情報を整理し、段階に応じたコンテンツや施策を準備すれば、見込み客をスムーズに獲得・育成できるでしょう。
3. オンライン施策とオフライン施策を組み合わせる
現代の顧客は、複数のチャネルを使い分けて情報収集を行っています。そのため、オンラインとオフラインの両方を組み合わせるのが効果的です。
例えば、まずはWebサイトやSNSで商品を知ってもらい、興味を持ったタイミングで展示会やセミナーに招待すれば、実際に商品を見せながら信頼関係を築けると考えられます。
このようにオンラインとオフラインを組み合わせると、より多くの見込み客を獲得できるでしょう。具体的な施策については、次の章で詳しく解説します。

見込み客を獲得する方法12選
見込み客獲得の方法は数多く存在しますが、大切なのは自社の状況に合った手法を選び、成果につなげることです。ここからは12の代表的な方法を、オンライン施策とオフライン施策に分けて解説します。
オンライン施策
オンライン施策は、デジタルチャネルを通じてアプローチする方法です。ここでは代表的な7つの施策をご紹介します。
1. メールマガジン(メルマガ)
メールマガジンは現在でも活用されているマーケティング手法の一つです。すでに興味を示している層に対し、定期的な情報発信を行うことで関係性を深め、信頼を育てていく効果が期待できます。
見込み客を獲得するには、読者にとって有益な情報を継続的に届けることが大切です。業界の最新動向や実践的なノウハウを提供すれば、開封やクリックといった行動につながる可能性があります。
2. コンテンツマーケティング(オウンドメディア・SEO)
コンテンツマーケティングは、自社の強みを生かした記事や事例を公開し、検索エンジンからの自然流入を得る方法です。特にターゲットが抱える課題や悩みを解決するコンテンツは、高い関心を引き付けやすいでしょう。
併せてSEO対策を行うことで、検索結果での上位表示が増えれば、見込み客を呼び込める仕組みとして役立つ効果が期待できます。
一度作成したコンテンツは資産として残り続けるため、継続的な集客経路になる可能性もあります。課題解決型のコンテンツを用意し、解決策として自社サービスを紹介する、といった流れで設計すると自然な形で見込み客を獲得しやすくなるでしょう。
3. Web広告(リスティング・ディスプレイ)
Web広告は短期間で多くの人にリーチできるため、迅速に見込み客を得たい場面で有効とされます。代表的な手法には以下のようなものがあります。
- リスティング広告:顕在的なニーズを持つユーザーに直接アプローチが可能
- ディスプレイ広告:見込み客へのリターゲティングや、購買意欲の高い層にアプローチが可能
- 動画広告:商品・サービスの魅力を直感的に伝えやすい
成果を高めるには、ターゲットを明確にし、それぞれの広告特性を踏まえて活用することが欠かせません。ただし一定のコストがかかるので、費用対効果を検証しながら運用することが大切です。定期的に効果を確認して改善することで、より安定した成果につながる可能性があります。
4. SNS(アカウント運用・広告)
SNSは、企業の価値観や雰囲気を伝え、親しみやすさや信頼感を育てる手段として活用されています。SNSを活用する施策には、アカウント運用とSNS広告の2つのパターンがあります。
アカウント運用では、Instagramのビジュアル訴求やXでの最新情報発信、Facebookでの幅広い層へのリーチなど、それぞれの特徴に合わせた発信が効果的です。定期的な投稿やコメントへの迅速な対応により、ファン層の拡大や関係強化につながるでしょう。
一方、SNS広告は年齢や地域、役職など細かいターゲティングが可能で、見込み客への効率的なアプローチが期待できます。費用がかかるため、効果測定と改善を繰り返しながら活用することが重要です。
5. プレスリリース
プレスリリースは、広告費を抑えつつ知名度の向上が期待できるマーケティング方法です。新商品の発表やイベント開催、業績発表など、企業や団体の重要なニュースを自社の公式サイトや外部のメディアを利用して発信します。
比較的少ない予算で施策を実行できため、資金に限りがある企業でも取り組みやすいでしょう。もし規模が大きな外部メディアに取り上げられれば、広く情報に伝わる可能性もあります。公式な情報として信頼を得やすい傾向にあるため、企業イメージの向上につながることも期待できるでしょう。
効果を高めるには、新サービスの発表や業界初の取り組み、大手企業との提携、社会の課題を解決する技術など、ニュース性や社会的意義のある内容を盛り込むことが重要です。
6. ウェビナー
ウェビナーは、Web(ウェブ)とSeminar(セミナー)を組み合わせた言葉で、インターネットを介して行うオンラインセミナーのことです。見込み顧客を獲得するための手法の一つで、多くの企業がマーケティング戦略として活用しています。ウェビナーのメリットは、世界のどこからでも参加者を集められ、内容に興味がある層を絞り込みやすい点です。
信頼を得るには、業界の最新情報や役立つ知識を提供するなど、参加者が有益と感じる内容にすることが重要です。終了後に資料送付や個別相談を行いしっかりフォローすることで、その後の関係構築や商談に進められる可能性が高まるでしょう。
7. ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、企業が特定のトピックや業界の課題などを詳細に解説した情報提供のための文書です。
業界レポートやノウハウ集、事例集などの価値のあるコンテンツを提供し、そのダウンロード時に情報入力を求めることにより、確度の高いリードの獲得を目指します。
一度作成したホワイトペーパーは、営業資料として活用できるというメリットもあります。
オフライン施策
デジタル化が進む現代でも、オフライン施策は依然として重要です。代表的なオフライン施策5つを紹介します。
1. テレアポ
テレアポは「古い手法だ」と思う方もいるかもしれませんが、今も有効なマーケティング方法です。デジタル時代でも、声のトーンや相づち、相手の反応をリアルタイムで感じ取れる電話での会話には価値があります。メールやチャットでは伝わりにくい熱意や誠意を直接届けられるだけでなく、質問への即時対応ができる点や商談設定までのスピード感も大きな強みです。
またテレアポでは、相手の興味の度合いをその場で確認でき、次の行動に即座につなげられます。会話を通じて得られる反応や質問は、顧客の真の要望や懸念を把握するための貴重な情報源となり、その後の提案やフォローアップに役立つでしょう。
テレアポを効果的に進めるためには、まず適切なタイミングで見込み客に連絡することが重要です。相手の業務状況や繁忙期を考慮し、話を聞いてもらいやすい時期を見極めることで、会話がスムーズに進みやすくなります。さらに、精度の高い顧客リストを用意し、事前に担当者の役職や決裁権の有無を把握したうえで会話の準備を整えることも欠かせません。これらを徹底することで、テレアポの成果を高められるはずです。
2. DM
DMは物理的に見込み客の手元に届くため、強い印象を与えることが期待できる手法です。メールやSNSなどデジタル化が進む現代において、はがきや封書は実際に手に取り見てもらいやすく、Webでの検索や問い合わせなど具体的なアクションにつながることが期待できるでしょう。
コストはかかりますが、DMのサイズやデザイン、キャッチコピーなど工夫すれば、商品・サービスの価値をしっかりと伝えられ、開封率の向上につながるケースも多いです。さらに、QRコードや専用URLを活用すれば効果測定も可能となり、フォローアップや施策改善にも役立つでしょう。
3. セミナー・展示会
セミナーや展示会は、業界の関係者や潜在的な顧客を、一堂に集められるため、オフライン施策の中では効率的に見込み客の獲得が期待できる方法です。参加者との直接対話を通じて、具体的なニーズや課題を深く理解できる点が大きなメリットです。
準備には時間やコストがかかりますが、その分質の高い見込み客の獲得が期待できます。特に参加費が必要なセミナー・展示会の場合、情報収集目的の参加者よりも、関連する製品・サービスに強い関心を持つ見込み客と出会える可能性が高まります。
会場での資料配布やデモンストレーションを組み合わせれば、参加者の関心をより具体的な商談機会へと引き上げることができるでしょう。
4. マス広告
マス広告は、知名度を高めつつ新しい顧客の獲得が期待できる手法です。テレビやラジオ、新聞、雑誌などの従来型のメディアは、短時間で情報を届けられる点が大きな強みであり、今でも購買行動に大きな影響を与えています。
一方で、広範囲に情報が届く分、費用が高額になりやすい側面もあります。そのため、コストパフォーマンスを重視するなら、業界誌や専門媒体などターゲットに合ったメディアを選ぶことが重要です。
5. パートナー連携・共催マーケティング
「一社だけでは限界がある」と感じるときに有効なのが、パートナー企業との連携です。補完関係にある企業と協力すれば、それぞれの顧客基盤を相互活用でき、新たな見込み客の獲得につながります。
具体的には、共催セミナーやクロスプロモーションが挙げられます。特に業界内での信頼関係があるパートナーと連携すれば、見込み客からの信頼獲得にも大きく寄与するでしょう。
また紹介制度を導入することも有効な手段です。紹介で訪れる顧客は、すでに一定の信頼関係が前提となっているため、最初の提案から商談がスムーズに進みやすい傾向にあります。

見込み客獲得に効果的なDM活用法

前述のとおり、DMは見込み客獲得に効果が期待できるツールの一つで、他の施策にはない強みがあります。ここでは、DMの効果的な活用方法について解説します。
他施策と比較したDMの強み
DMの特徴は「届くだけで終わらない」点にあります。単に手元に届くだけでなく、行動喚起につながりやすいのが大きな強みです。
一般社団法人日本ダイレクトメール協会によると、DM開封率は70%~80%程度となっています。そのうち約20%が資料請求や問い合わせといった具体的な行動につながっています。
一方、Benchmark Emailの調査では、メルマガなどのメールの開封率は15%~25%程度、クリック率は1%~2.5%程度という結果です。Web広告のクリック率では、リスティング広告が平均3.17%程度、ディスプレイ広告が平均0.46%程度とするデータもあります。
調査団体や調査方法、調査年などは異なりますが、DMは高い反響が期待できる手法といえるでしょう。
※参考:一般社団法人日本ダイレクトメール協会.「DMメディアの現状」.https://www.soumu.go.jp/main_content/000969006.pdf ,(参照2025-9-28).
※参考:Benchmark Email.「平均メール開封率・クリック率レポート (2024年度版) 業種別・地域別(国別)の最新情報」.https://www.benchmarkemail.com/jp/email-marketing-benchmarks/ ,(参照2025-9-28).
※参考:WordStream.「Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]」.https://www.wordstream.com/blog/ws/2016/02/29/google-adwords-industry-benchmarks ,(参照2025-9-28).
DMで成果を上げるコツ
DMで成果を上げるには、まずターゲット選定と送付先リストの精度を高めることが重要です。精度の高いリストを活用することで、開封率や反応率が大きく向上します。
また、見込み客の関心を引くために、デザインやキャッチコピーの工夫、有益な情報を盛り込んだ設計もポイントです。送付のタイミングを意識することでも反応が変わる場合もあります。反応が得られなかった場合には、内容を調整して再送するのも有効です。
さらに、DMをきっかけにWebサイトへ誘導したり、電話でフォローアップをしたりと、他の施策と組み合わせることで効果を高められるでしょう。重要なのは、一度で終わらせず継続的にPDCAを回しながら、施策をブラッシュアップすることです。

見込み客を成約につなげる3ステップ
見込み客を集めただけでは、売上には直結しません。獲得した見込み客を成約に結びつけるには、どのように育て、どのタイミングで商談へ進めるかを戦略的に考える必要があります。
ここでは、効率的に成約へ導くための3つのプロセスを解説します。この流れを実践して、営業活動の精度を高め売上拡大につなげましょう。
獲得:リードジェネレーション
成約への第一歩は、質の高い見込み客を獲得することです。見込み客の質が高ければ、営業活動の効率が上がり最終的な成約率の向上につながります。
セミナーや展示会、Web広告、SNS、ブログ、DM、メルマガ、資料請求など、さまざまな施策を組み合わせることで多くの見込み客を発掘できるでしょう。
ただし、数を集めるだけでは非効率になりやすいため、ペルソナを明確に設定し、ターゲットに合わせたメッセージとチャネルを選ぶことが重要です。
育成:リードナーチャリング
獲得した見込み客がすぐに購入を検討するとは限りません。特にBtoBでは検討期間が長いため、中長期的な関係構築が不可欠です。
SNSやブログなどの定期的な情報発信や、ホワイトペーパーや事例紹介といった有益なコンテンツの提供を通じて、購買意欲を段階的に高めていく必要があります。その際に見込み客の関心度や検討段階を適切に把握し、それにマッチした情報を提供することがポイントです。
選別:リードクオリフィケーション
最後には、見込み客の中から商談可能な相手を見極めることが大切です。購入可能性の高い層を見極められれば、効率的に商談を進められるでしょう。
見込み顧客の見極めには、以下のような項目のデータを分析、評価するとよいです。
- 興味の有無:展示会参加、資料請求、Webサイト閲覧履歴
- 企業情報:企業規模、意思決定者の役職、業種の適合性、類似企業の実績
- 具体的な行動:サンプル要求、価格表請求、相談申し込み
これらを数値化し優先順位を付けることで、成約につながりそうな見込み客を客観的に判断しやすいでしょう。
まとめ
見込み客獲得は、売上成長の基盤となる重要な活動です。オンライン・オフライン施策を組み合わせれば、見込み客に効率的にアプローチできます。特にDMは、デジタル社会において存在感を発揮できる差別化の手段として効果が期待できます。
さらに、獲得した見込み顧客は、「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」の3ステップで成約につなげましょう。
本記事で紹介した12の獲得方法を参考に、自社の事業特性やターゲットに最適な施策を選択し、実践してみてください。
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