販売促進やマーケティングのツールとして根強い人気を誇る紙のDM(ダイレクトメール)。
送りたい相手の手元に直接届く「手紙」であるため高い開封率を示し、閲読される割合も大きいことからその後の行動喚起につながりやすいアイテムです。
そんなDMですが、実に多様なタイプのものが存在します。
ハガキや封書だけではなくさまざまな大きさの一枚もの、あるいは圧着ハガキや特殊な形状に型抜きしたものなど豊かなバリエーションがあります。
本記事ではそんなDMのサイズや種類、選択する際のポイントや用途別のおすすめサイズについて解説します。
DMにはどんなサイズ・種類がある?
一口にDMといってもサイズや種類は多種多様です。
サイズや種類といった規格は郵便物として送る際に、料金や扱いが決まる重要なポイントでもあります。
以下に代表的な3例を挙げ、それぞれに詳しく内容を見ていきましょう。
定番のハガキDMの種類
ハガキDMの定番サイズとしては以下の表に示したものがあります。
名称 | サイズ(cm×cm) | 定形郵便物/定形外郵便物 |
通常ハガキサイズ | 10.0×14.8 | 定型郵便物 |
大判サイズ | 12.0×23.5 | 定形郵便物 |
A4サイズ | 21.0×29.7 | 定形外郵便物 |
A5サイズ | 14.8×21.0 | 定形外郵便物 |
B5サイズ | 18.2×25.7 | 定形外郵便物 |
通常ハガキサイズはよく見る官製ハガキのことですが、実はその最大寸法は12.0×23.5cmまで。したがって、この制限いっぱいまでのものを大判サイズと呼ぶことがあります。
A4サイズはオフィスや公的な書類、あるいはチラシなどでよく見られる規格で、それを横半分に折ったのがA5サイズです。
またA5より一回り大きいB5といったサイズもあり、目的やDMの種類に合わせて最適な大きさを選ぶとよいでしょう。
なお郵便物として送る場合、A4・A5・B5の各サイズは定形外郵便となるため郵送料が変わる点に注意する必要があります。
型抜きハガキDM
型抜きハガキとはその名のとおり、クッキー型で抜いたかのようにさまざまな形状に仕立てたハガキのことです。
ハート形や星型、動物のシルエットなど形は自由自在で、見た目にも楽しくインパクトのあるDMとなります。
郵送する際の注意点は、定形郵便物として扱うことが前提であれば最大サイズである12.0×23.5cm以内に収める必要があることです。
規定内の寸法であれば普通郵便として出すことができるため、型抜きハガキではサイズに注意を払いましょう。
封筒DM
封筒DMは文字通り封書で送るものです。
ハガキやチラシといったタイプのDMでは圧着仕様でめくるものでない限り、そのまま情報を目にすることができます。
これらと比較すると封筒DMはより個人に宛てたメッセージ性が強いタイプといえるでしょう。封筒には一般的な角形2号や長形3号といった規格があります。
また封筒DMは中身を密封できる封筒の特性を利用して、会員カードやノベルティを同封するといった使い方も可能です。
内部リンク:DMを封筒で送るメリットや開封率を上げる3つの方法を紹介
DMのサイズを選ぶポイント
さまざまなサイズがあるDMですが、具体的にはどういったものを選べばよいのでしょうか。
以下、効果的なDMのサイズを選択するための基本となる、3つの重要ポイントをご紹介します。
ターゲット・目的
ターゲットと目的はそれぞれに独立したキーワードではありますが、これらはDM送付のみならずマーケティングにおいては不可分であり、ここではワンセットの要素としています。
ターゲットとは送る相手が法人なのか個人なのか、あるいは自社サービスの会員か非会員か、新規顧客かアクティブなユーザーか等々が挙げられます。また性別や年齢層、職業や家族構成など幅広いカテゴリでも捉えられる要素です。
目的とは購入や来店の促進、見込み客育成や休眠顧客掘り起し等々、何のためにDMを送るかという根本のミッションともいえます。
この両者を並行して考え、最適なDMのサイズを導き出すことがポイントです。
掲載する情報量
DMのサイズを決定するには、掲載する情報量がどの程度であるかが大切なポイントになります。
文字で伝えるべきことが多くを占めるのか、あるいは商品やサービスに関わる写真・イラストを豊富に掲載するのかによって適したDMサイズは異なってきます。
また、相手に強いインパクトを与えたい場合は大きな判型にするといった施策もセオリーの一つです。
さらに送り先の年齢層(高齢者の場合等)によっては可読性が重要となるケースもあり、ターゲティングと合わせてDMサイズを検討する必要があります。
費用面
送付するDMのサイズを決定するのに、施策としてかかる費用も大きな問題です。
DMにはデザイン・印刷・郵送など各段階で費用が発生するため、予算との兼ね合いも重要となるためです。
自身でデザインを行なったりあらかじめ用意されたテンプレートを使用したりといった対応は可能ですが、印刷費と郵送費は確実に発生します。
費用を抑えてDMを出したい場合には、多くの情報掲載と定形郵便料金で発送ができる圧着タイプのハガキサイズもおすすめです。
【用途別】DMのおすすめサイズ
次にDMのおすすめサイズを用途別に見ていきましょう。
目的や期待する効果によって適した大きさやタイプがあるため、それぞれの施策に対して適切なDMサイズを選ぶ際の参考にしてください。
高単価な商品・サービスの案内に「A4サイズ」
企業の書類やチラシなどでよく見るA4サイズの紙は、21.0×29.7cmと大ぶりなサイズです。
DMとしては一通当たりの単価が比較的安いのが特徴ですが、その大きな判型で視認性が高くインパクトの強い訴求が可能なため、新規顧客へのアプローチにも適しています。
比較的高単価な商品・サービスを中小企業向けに案内したり、不動産や住宅関連の業種で利用されたりといった実績が見られます。
また、このサイズで圧着タイプのDMを作成することもでき、展開できるためより多くの情報掲載が可能です。
チラシを送りたい場合は「A4サイズ(OPP封筒)」
DMとしてチラシを送りたい場合には、A4サイズでOPP封筒に封入したタイプがおすすめです。
OPPとはOriented Poly Propyleneの略で、高強度のフィルムのことを指しています。
この材質で作られた封筒にチラシを入れ、OPP表面に宛名ラベルを添付することでDMとして送付することが可能です。
元々あるチラシを送りたいとき、あるいは個人宛てに特典通知を演出したいときなどに効果的を発揮します。
またフィルムが外装となって汚れや水分から中身を守るため、対候性の高さも大きな特徴です。
内部リンク:DMでクーポンを送ることのメリットや効果を高めるポイントを紹介!
会員向けのお知らせに「通常ハガキサイズ」
通常の官製はがきサイズのDMは価格面では最安クラスで、特典やキャンペーンの通知、または季節ごとのグリーティングカードとしても使えます。
高確率で内容が目に入るため会員向けのお知らせに適しており、定量的な運用がしやすいサイズであるといえます。
また2つ折りや3つ折りといった圧着タイプであれば、さらに多くの情報を掲載することが可能です。
キャンペーン・新商品の告知に「大判ハガキサイズ」
定形郵便物として送れるハガキの最大サイズは12.0×23.5㎝で、通常ハガキに対して縦に長いのが特徴です。
これを大判ハガキとも呼び、特にキャンペーンや新商品の告知に有効とされています。
さまざまなタイプとサイズの郵便物が日々届く中、それらに埋もれないよう相手の目にとまることは重要なポイントだからです。
例えばハガキサイズの郵便物を揃えて手にしたとき、大判ハガキであれば特徴的な大きさが物理的に突出するため、注目してもらいやすいといった効果が挙げられます。目立つデザインのものであればなおさらです。
このように目的と意図に応じて、DMのサイズを戦略的に選択していくことが肝要です。
まとめ
今回はさまざまなDMのサイズと種類を概観し、それぞれの特徴と選ぶ際のポイントを見てきました。
e-メールやWeb広告、あるいはSNSなどデジタルでの販促・マーケティングが全盛の時代ですが、現物として手元に届く紙のDMは依然として高い効果を示しています。
「DM+」では顧客ごとのDMに固有のQRコードを添付し、送付後のトラッキングができるサービスを展開しています。
これによりDMを受け取った後にどういった行動をとったか、あるいはそれをきっかけとして商品の購入やサービスの利用に至ったかをモニターすることも可能です。
販促・マーケティング施策にDMを検討されている方はぜひご活用ください。