DMにかかる費用相場はいくら? コストパフォーマンスを高める方法とおすすめのサービスも紹介

DMのお役立ちコラム

DMマーケティングは、顧客に商品やサービスに関する情報を直接届けて購入を促す、効果の高いマーケティング手法です。しかし、DMを送付する場合どれくらいの費用がかかるのか、分からない方も多いでしょう。

そこで今回は、DMを送るのにかかる費用相場と、コストパフォーマンスを高める方法を解説します。DM活用に効果的なおすすめのサービスも紹介するので、最後までチェックしてください。

DMの役割をおさらい

DM(ダイレクトメール)とは、はがきやチラシ、Eメールなどで顧客に直接商品やサービスの情報を届け、購入を促すマーケティング手法です。ターゲットを絞った効果的な情報発信と、顧客との関係構築が主な目的とされています。

DMは特定の顧客層に向けて個別にメッセージを送れるため、ターゲットマーケティングに適した方法です。顧客のニーズや購買履歴に基づいてカスタマイズされた内容を届けることで、高い反応率を期待できます。

またDMは、顧客とのコミュニケーションツールとしても重要な役割を果たします。定期的なDMの送付により、ブランドの認知度向上や顧客ロイヤリティの醸成が可能です。特に、既存顧客に対しては、新商品の案内や特別オファーの提供など、継続的な関係維持に効果的です。

さらに、他の広告媒体と比べて、商品やサービスの詳細情報を伝えやすいという特徴があり、カタログやパンフレットを同封することで、顧客が商品を検討できる機会を提供できます。

このように、DMは単なる販促ツールではなく、顧客との関係構築や情報提供の重要な手段として、マーケティング戦略の中で重要な役割を担っています。

[A2] DMの代表的な種類3つ

DMにはいくつかの種類があります。代表的なDMは、次の3種類です。

  • はがき
  • 圧着はがき
  • 封筒

それぞれ詳しく解説します。

はがき

はがきは、一般的で手軽なDMの形式です。

限られたサイズで、簡潔なメッセージや重要なポイントを効果的に伝えることができる他、受け取り手にとっても開封の手間が少なく、すぐに内容を確認できるというメリットがあります。

特に、キャンペーンの告知や商品の紹介など、短い文章で伝えられる内容に適しているでしょう。

ただし、情報量に制限があるため、詳細な説明が必要な場合は他の形式の方がおすすめです。

圧着はがき

圧着はがきは複数のページを設けることができるため、通常のはがきよりも商品やサービスなどの詳細情報を増やせます。折り畳まれた状態で配送されるので、受け取り手が開封する際に仕掛けのあるデザインを施せるのも魅力です。

また、クーポンや返信用はがきを組み込むことも可能で、受け取り手のアクションを促しやすいという特徴があります。

プライバシー保護の観点からも優れており、個人情報を含む内容の安全な送付が可能です。

封筒

封筒DMは、はがきタイプよりも多くの情報を盛り込めるDMの形式です。カタログやパンフレットなど、複数の印刷物を同封できるため、製品ラインナップの紹介や詳細な説明が必要な場合に適しています。

また、封筒のデザインや中身の構成を工夫すればで、受け取り手の興味を引き、開封率を高められます。

さらに、サンプルや小物を同封できるため、印象に残るDMを作成可能です。

ただし、他の形式と比べて制作や発送にかかる手間とコストが高くなる傾向があるため、ターゲットや目的に応じた制作が求められます。

DMの作成から発送までにかかる費用の相場は?

DMマーケティングを実際に行う場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか? ここでは、DMの作成から発送までにかかる費用の相場を紹介します。

具体的な費用の内訳は以下の通りです。

  • 顧客リストの購入費
  • 作成費
  • 印刷代
  • 宛名印刷・封入作業費
  • 送料

それぞれ詳しく見ていきましょう。

顧客リストの購入費

DMにかかる費用の1つが、顧客リストの購入費です。

企業がDMマーケティングを行う場合、DM発送代行会社から法人リストを購入するのが一般的です。これらのリストは、業種、所在地、資本金などでセグメント化されており、基本的な送付先情報に加えて、代表者名やメールアドレスなどの情報を追加できるケースもあります。

リストの価格は情報の質や量によって異なりますが、一般的な相場は1件7〜10円程度、高ければ15円程度です(※)。6円を下回るような安価なリストもありますが、情報が古い可能性があるため注意が必要です。古い情報を含むリストを使用すると、DMが配達不能で返送される可能性が高くなり、送料の無駄につながります。

※2024年9月4日時点

 作成費

デザインと原稿の作成費用も、DMにかかる費用です。

デザインに関しては、自社で作成する方法と専門業者に依頼する方法があり、業者に依頼した場合は、質の高いデザインを期待できます。デザインの料金相場は、はがき片面で8,000〜2万円程度、A4サイズのチラシタイプであれば、片面で1万〜9万円程度です(※)。

なお、デザインにはフルデザインとシンプルデザインがあり、DMには主にシンプルデザインが使用されます。

DM発送代行会社では、デザイン制作を請け負っているケースが多く、デザインから発送まで一括で依頼することでコスト削減が可能です。

原稿制作の料金相場は業者によって幅広く、自社制作、デザイン会社への依頼、個人への依頼など、さまざまな選択肢があります。

※2024年9月4日時点

 印刷代

印刷代もDMにかかる費用の一部です。

ただし、多くのDM発送会社では、以下に挙げる3パターンでサービスを提供しているため、印刷のみのプランは多くありません。

  • 宛名リスト準備からDM発送まで
  • 印刷からDM発送まで
  • DM発送のみ

DM発送代行サービスを利用する場合、印刷から発送までの一連の工程を一括で依頼すれば、コスト面で有利になるケースが多いでしょう。

印刷料金ははがきの場合は61円から、封書の場合は150円からが目安となります(※)。ただし、実際の印刷料金は紙の種類や印刷部数、印刷物の仕様、納期などによって変動するため、それぞれ確認が必要です。

なお、DMの印刷を単独で印刷会社に依頼する選択肢もありますが、全体のスケジュール管理や納期の調整が難しくなる可能性がある他、部分的な外注は逆に割高になることもあるため、入念に検討しなければなりません。

また、少量の印刷であれば自社で行うことも可能ですが、品質を考慮した場合、DM発行代行会社に一括で依頼するのが安心かつ効率的といえるでしょう。

※2024年9月4日時点

宛名印刷・封入作業費

DM制作では、宛名印刷やDMの封入作業費も発生します。

宛名印刷にはダイレクト印字とラベル印字の2種類がありますが、ラベル代や貼付にコストがかかることから、ダイレクト印字の方が安価になるのが一般的です。

また、使用する封筒には紙製とビニール製(OPP封筒)があり、紙封筒は多くの情報を届けられる一方、ビニール封筒は内容が一目で確認できるため、開封率が高くなります。

宛名印刷の費用相場は、ダイレクト印字では1枚当たり3~5円程度、ラベル印字では5~7円程度となります(※)。

封入作業の費用相場は、チラシの枚数や封筒の厚さによって変動しますが、封入物1点の場合で1枚当たり3.5〜5.0円程度です(※)。

また、封入物が2点になれば4.0~7.0円程度、3点になれば6.0~8.0円と料金が変動します(※)。

一方、はがきDMの場合は、封入が不要なため費用がかかりません。

また、DM発送の準備にかかる費用は、封筒の種類によって異なります。DM作成を1,000枚依頼する場合の1枚当たりの費用相場は以下の通りです(※)。

  • 長3透明封筒(OPP封筒):3.0~4.0円程度
  • A4透明封筒(OPP封筒):4.0~5.0円程度
  • 長3封筒(クラフト封筒、片面黒一色印刷込):11円以下程度
  • 角2封筒(クラフト封筒、片面黒一色印刷込):16円以下程度

透明封筒は耐水性や耐久性に優れている他、中身が見えるためDMに興味を持ってもらいやすい点がメリットです。料金も紙封筒より安くなります。

紙封筒は高級感のあるDMにできる他、中身を隠せる点も商材や内容によってはメリットになります。

※2024年9月4日時点

送料

DM発行には送料も必要となります。

DMの発送には、日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便などの大手運送業者や地域限定の中小配送会社を利用可能です。料金はDMの形状や重量、数量によって変動する他、利用する配送会社各社で料金体系が異なります。

はがきの場合、日本郵便を利用すれば1通63円から送付でき、広告郵便割引制度を利用すると最大33%の割引が適用されるため、1通42~43円程度で送付可能です(※)。A4サイズのDMでは、日本郵便のゆうメールや、ヤマト運輸のクロネコゆうメールが良く利用されます。

基本運賃は、クロネコゆうメールは契約ごとに異なりますが、日本郵便のゆうメールは最大360円です(※)。

ただし、発送代行会社を利用すると、より安価な料金で発送できる場合があります。

一般的に、発送数が増えるほど1通の単価は下がる他、仕様によっても料金は変動するため、正確な費用を知るには個別に見積もりを取ることが重要です。

※2024年9月4日時点

DMの費用対効果を調べるための指標

DMマーケティングを行った場合、費用対効果を測定する必要があります。そのための指標は次の通りです。

  • CVR(コンバージョン率)
  • CPR(レスポンス率)
  • F2転換率

それぞれ詳しく解説します。

CVR(コンバージョン率)

CVR(Conversion Rate、コンバージョン率)は、DMの費用対効果を測る重要な指標です。DM発送数に対する実際の購入件数や契約件数の割合を出す際に使用します。

計算式は以下の通りです。

CVR(%) = コンバージョン件数 ÷ DM発送数 × 100

CVRが高いほど、DMが効果的に顧客の購買行動を促していることを意味します。例えば、1,000通のDMを送付し50件の購入があった場合、CVRは5%です。

この指標を用いることで、DMマーケティングの成功度を数値化できるため、他のマーケティング手法との比較が可能になります。

また、CVRを継続的に測定することで、DMの内容や対象顧客リストの最適化にも役立ちます。DMマーケティングを実施する場合は、コンバージョン率の測定も合わせて行いましょう。

CPR(見込み顧客獲得単価)

CPR(Cost Per Response、見込み顧客獲得単価)は、1件のレスポンスを得るためにかかったコスト示す指標です。DM作成費や発送費を含む総コストを、レスポンス数で割って算出します。

計算式は以下の通りです。

CPR(円) = DM発行の総コスト ÷ レスポンス数

例えば、30万円のコストをかけてDMを発行し、300件のレスポンスが得られた場合のCPRは1,000円です。

CPRが低いほど、コストを抑えて成果を得られていることになります。つまり、CPRはDMマーケティングの費用対効果を判断するのに有効な指標といえます。

CPRがあまりにも高い場合は、コスト削減ないしDM以外のマーケティング手法を検討すると良いでしょう。

F2転換率

F2転換率は、初回購入者(F1)のうち、2回目の購入(F2)をした顧客の割合を示す指標です。

計算式は以下の通りです。

F2転換率(%) = 2回目の購入者 ÷ 初回購入者 × 100

F2転換率は、DMマーケティングがリピート購入を促す効果があったかどうかを測るのに効果的な測定指標です。例えば、100人の初回購入者のうち、30人が2回目の購入をした場合、F2転換率は30%となります。F2転換率が高いほど、DMが顧客からの信頼獲得に貢献していることを意味します。

また、F2転換率は長期的な顧客価値の予測にも効果的です。F2転換率を向上させることで、安定的な売上げの確保や顧客維持コストの削減が可能です。

さらに、DMの内容や頻度を調整して、F2転換率を最適化することで、より効果的なマーケティング戦略の立案が可能になります。

DMにかかる費用のコストパフォーマンスを高める方法

DMマーケティングを行うためには、相応の費用がかかります。DMのコストパフォーマンスを高めるための方法は次の通りです。

  • ターゲティングに力を入れる
  • レスポンス率アップに重点を置く
  • 割引を利用する
  • DMでの営業活動を効率化させるサービスを導入する

ターゲティングに力を入れる

DMのコストパフォーマンスを高めるには、ターゲティングの精度を上げることが重要です。

顧客リストを優良顧客や休眠顧客、見込み顧客などに細分化し、それぞれに適した内容のDMを作成すれば、DMの効果を高められます。

さらに、過去の購買履歴やWebサイトでの行動データなどを分析して、顧客の興味関心に合わせたDMを送ることで、DMに対する反応率の向上が可能です。

ターゲティングの精度を上げることで、DMの発送数を減らしつつ、効果を最大化できるようになり、コストパフォーマンスの改善につながります。

レスポンス率アップに重点を置く

DMのコストパフォーマンスを改善するには、DMのレスポンス率を向上させることが重要です。

レスポンス率向上のために、以下の施策が考えられます。

  • DMの開封率を高める
  • DMから顧客の行動を促進する
  • 効果を測定して改善する

DMの開封率を高めるためには、魅力的な見出しやデザインを用いて、顧客の興味や関心を引くことが重要です。

次に、顧客にとって価値のある情報や特典をDMによって提供し、行動を促しましょう。例えば、限定オファーや期間限定クーポンをDMで通知・送付すれば、興味のある顧客のスムーズな反応を引き出せます。

また、QRコードやパーソナライズされたURLを使用して、サイトへの訪問を簡単にするのも効果的でしょう。

さらに、反応率を測定するためにA/Bテストを実施して、どのような内容や表現が高いレスポンス率を生み出すかを継続的に検証・改善することが重要です

割引を利用する

DMのコストパフォーマンスを高めるには、発送コストを抑えることが重要となります。そのための効果的な方法の1つが、郵便局が提供する各種割引サービスを活用することです。

例えば大量発送の場合に利用できる大口割引があります。一度に大量のDMを発送する際に適用され、通常料金よりも安価にDMを発送できます。例えば、第二種郵便物(はがき)の場合、2,000通以上の発送なら1通58円程度、3,000通以上の発送なら1通56円程度で利用可能です。

また、スマートレターという郵便サービスを利用する方法もあります。定形外郵便物よりも安価で、A5サイズまでの書類や小物を送付可能で、DMの内容によっては、コストを抑えられる可能性があります

さらに、ゆうメールやクリックポストといった安価な郵便サービスも活用可能です。これらは、通常の郵便よりも配達に時間がかかりますが、コストを大幅に削減できます。特に、急を要さないDMの場合は、これらのサービスを利用すれば、費用対効果の向上を期待できるでしょう。

郵便サービスの利用以外の方法としては、季節や時期によって郵便局が実施する特別キャンペーンにも注目しましょう。

例えば、年賀状の早期割引や夏季の暑中見舞いはがきの割引を利用する方法もあります。これらのキャンペーンを利用すれば、DM発送にかかるコスト削減が可能です。

また、郵便局との交渉も検討に値します。大量かつ定期的な発送を行う企業の場合、郵便局と直接交渉して特別料金を設定できる可能性があります。長期的な取引関係を築くことで、より有利な条件を引き出せる可能性があるでしょう。

これらの割引やサービスを適切に組み合わせることで、DMの発送コストを大幅に削減し、コストパフォーマンスを向上させられます。ただし、各サービスには利用条件や制限があるため、事前に詳細を確認して、自社のDM戦略に適した方法を選択することが重要です。

DMでの営業活動を効率化させるサービスを導入する

DMの費用対効果を高めるには、専門のサービスやツールを活用することも検討しましょう。例えば、CRMシステム(顧客管理システム)を導入すれば、顧客データの管理や分析が簡単に行えるようになり、精緻なターゲティングが可能になります。

また、DMの制作から発送、効果測定までを一括で管理できるDMマーケティングプラットフォームを利用すれば、作業効率の向上やコストの削減が可能です。

例えば株式会社サイバーネットの「DM+」では、ユニークQRコード作成サービスを提供しています。宛名別に全て異なるQRコードを印字することで、顧客一人ひとりの行動を可視化・分析できるのが特徴です。これにより、見込み顧客の特定や営業活動を効率的に行えるようになります。

他にも、AIを活用したツールを導入すれば、顧客の反応を予測したり、効果的なDMの内容や発送タイミングを決定したりできます。

これらのサービスを活用することで、人的リソースを削減しつつ、DMの効果を向上が可能です。

まとめ

DMマーケティングには、さまざまな費用がかかります。DMの費用対効果を上げるためには、継続的な効果の測定や改善、DMのコストパフォーマンス向上が欠かせません。本記事を参考に、DMのコストパフォーマンスを改善していきましょう。

株式会社サイバーネットでは、ユニークQRコード作成サービス「DM+」を提供しており、DM送付後の顧客一人ひとりの行動を可視化・分析することが可能です。

見込み顧客の特定や営業活動を効率化できますので、気になる方は公式サイトをチェックしてください。


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